第293話〜結婚式の??〜
それではどうぞ
島を2時間かけて1周した俺達。流石に少し休みたいということで次にやってきたのは島カフェだ。
亜熱帯の植物が生い茂るアジアンガーデンという場所にあるこのカフェでは世界各地の島メニューを楽しめるようだ。
歩き回って結構喉が渇いてたからな、こういう場所があるのは助かる。
ちなみに頼んだのは普通のドリンクだ。他に選択肢がなかったのでな。
で、海莉が受け取りに行ってくれてるんだけど…
「おまたせっ」
「おかえり、ありがとう。…大丈夫だった?」
「大丈夫大丈夫。心配しすぎだよ」
そりゃ海莉は可愛いしナンパとかされやすいから心配にもなるよ。
何かあったら…って考えるのは普通でしょ。
「まあまあ大丈夫だよ。…ほい」
「ん、ありがとう。」
あ〜…生き返る。やはり運動後の冷たい飲み物は美味しいな。
「私にもちょうだい」
「いいよ」
間接キスだなぁ…なんて思いつつ海莉に手渡す。普通のドリンクだぞ?
「いいのいいの。優成くんが飲んでるのを飲みたかったから…」
「…可愛さで俺を殺す気か。」
そんなセリフ言われたらキュンってしちゃうだろ。
何が?みたいな顔しながら首傾げやがって。…あーかわいい。
「…で、この後どうする?」
「温泉?があるみたいだからホテルに戻る前にそこに行くけどそれまでどうしよっか」
「先にお土産買うか?」
明日帰るまでそこまで猶予はないし先にお土産を購入しておくのもいいかもしれない。
ただ別に無理してここで買わなくてもとも思うが……
「一応見て回ろっか。お土産は空港で買えるからそんなに問題ないけど」
どうしようか……とりあえず、このアジアンガーデンを見て回るか。
その後は海中展望船というものがあるらしいのでそれを見ることにした。
にしても色んな種類の植物があるなここ。正直どれがどれかまでは分からないが…
「私もそんなにわからないんだよね、あれがハイビスカスってぐらい。」
綺麗な花だと思ったらあれがハイビスカスなのか。
色んな色があるんだね、ハイビスカス。これも撮っておこう。
海莉も一緒に写るか?…もうちょい寄って。お、いい感じ。
はい、チーズ。
「…やっぱり可愛いな海莉。」
携帯のホーム画面にしたいぐらいだ。ハイビスカスと海莉。絵になる。
他にも綺麗な植物とかを海莉といちゃつきながら堪能していたが、船の出る時間が迫ってきたのでそちらに向かう。
海の中を泳いでる魚とかが見られるの、楽しみだな。
早速船の中に乗ってみる。……おおお、こんな感じなのか。水族館っぽいな。
「30分楽しめるって」
なるほど、30分か。少し物足りない時間な気もするがちょうどいい気もする。
「わ〜…魚泳いでるよっ!魚!」
「そりゃ海だからね」
海莉ってこうして魚が泳いでたりするのを見るの好きだよな。かく言う俺も見るのは好きだが。普段は出来ない冒険みたいで楽しいよなこういうの。
普段海の中をこうしてみることなんてないからな、いい思い出になる。
「〜になります。また〜では……」
ちなみに船にはこんな感じでガイドさんのアナウンスもついているためわかりやすい。
にしても多種多様な魚がいます、という言葉の通り色んな魚が泳いでるな。
横を通っていくこともある。
「水族館もまた行きたいね」
「水族館ぐらいなら日帰りでも行けそうだし行くか?」
泊まるにしても1泊ぐらいで済むなら休みを取るのはそこまで難しくない…と思うし。
今度の記念デートの候補に入れておこう。
「そうやって記念日を大事にしてくれるの、すきっ」
「大事にするでしょ、大切な日なんだからさ」
むしろ大事にしない人の方が珍しいと思うぞ?海莉のこと大好きなんだし尚更な。そういう大切な日は全部メモしてあるし忘れないようにしてます!
…最近まで誕生日教えてくれなかったのはちょっと拗ねてるけど。
「ごめんごめん。話題にならなかったしさ?」
「それはそうだが…まあいいよ。そんなに本気で怒ってないから」
その代わり誕生日は祝いますけどね、しっかりと。
まだ気が早いと海莉からは言われてるが、こういうのは早めに考えておいて損は無いのだ。
サプライズもしやすいしな。
「結婚記念日とかも考えないとね」
「何時にしようか…」
海莉と真剣に考えてるしここかな?って日もあるにはあるが、まだ本格的に決まってはない。
とはいえ準備はしてるし結婚式とかも色々見ている。
せっかくなら結婚式はしたいしな。晴れ舞台なわけだし、海莉のウェディングドレス姿は見なければ人生を損する。
「もう、恥ずかしいこと言わないで……」
「おっと。」
声に出したつもりは無いんだが…それは失礼。
その後もたっぷり時間までクルージングを楽しんだ俺たち。
この後は温泉だが……アレもある。ゴールデンウィークだからな、少しのサービスは必要だろうし。
それではまた次のお話で会いましょ〜




