第276話〜VRでお花見〜
それではどうぞ
「こんばんわー」
『こんばんわー』
海莉とお花見デートした次の日。早速ダイヤ君と六花さんを呼んでVRゲームをしようということに。
声をかけてみたら2人とも結構乗り気だったらしく即来てくれた。ありがたい。
・かりんさんは?
「かりんさんは彼氏いないだろうから今日はいません」
もしいたとしても配信者じゃないなら配信出来ないしな。
どの道来ることは無いんじゃないかなぁ。
「早く作ればいいのに」
「作るかで作れたら世の中の人は苦労してないと思うけどね」
違いない。
「まあまあ早速見ていきましょうよ」
「夜桜になるんだっけ?」
現在時刻は夜だから……って訳でもないのかもしれないが夜桜を見に行けるらしい。
再現度がかなり高くて綺麗らしいから楽しみだな。
「桜かー見に行ってないな」
「行こうよ〜」
「行ってあげなよ!」
せっかくなんだからデートしてくればいいのに。六花さんが怒りますよ?
「見に行く見に行く。してくるから」
「約束だよ?破ったら怒るから」
「破らないよ破ったことない」
確かにダイヤくんは約束破らなさそうだな。逆に気にしそうだが…
「ウルフくんとは大違い」
「そんなに破ったっけ……」
「一昨日」
「すみませんでした」
ほんとにごめんて…あれは反省してるから
「謝るまでが早かったなぁ」
「めっちゃ怒られたんだろうね…」
「そりゃ怒るよ!我慢するなって!自分を大事にしろって!」
「その辺にしてボタン……」
またお説教されたらたまったもんじゃないので抑えて欲しい。特に今配信中です。
「う〜!」
「聞いたことの無い怒り方してるんだけど」
「どうどう、どうどう」
余程許せなかったのだろう…俺にしたお説教も程々にしてくれてたのかもしれない。
もう二度と海莉を怒らせてはならない。
「ほらほらボタンちゃん、桜だよ」
「ほんとだ〜綺麗」
お〜ちゃんと桜だ。ゲームとは思えないほどのクオリティだな、さすがVR。
「眺めいいなぁこれ」
ライトアップされてる桜ってこんなに綺麗なんだな。
そりゃ見たいって言うわけだ。
「これがゲームだもんね、すごい時代だよ。」
ほんとにな。技術の進歩ってのは凄まじいものですな。
VRが普及するなんて昔からは考えられないことだもんな〜
「そのうち某アニメみたいなフルダイブ型出てくるのかなぁ」
「無理じゃない?」
流石にあれは実現出来ないだろう。もし出来たとしてもあと30年ぐらいかかりそうなものだけど…
実現したら遊んで見たいね、絶対高いけど。
「配信者だから企業から提供あるよ」
「そういうこと?」
「企業案件待ってます!」
わざわざ配信で言わんでも。…いやまぁ貰えると有難いけどさ。
「ほんとに送られてきたりして」
「お金が貰えるなら私はやります」
確かに多少興味がなくてもお金があればやるけど……って、そういうの言って大丈夫なんか六花さん?
「お金、欲しい。資金、大事」
「ダイヤくん、何とかして稼いであげて」
六花さんがお金に飢えてる。…2人で暮らすようになって結婚とか意識してるからなんだろうけど。
「私達も貯めなきゃ…」
「大丈夫、貯めてるから」
そもそもお金を使ってないってのもあるが、ちゃんとどれぐらいかかるのか調べてあるし大丈夫だ。
最近配信頑張ってるのはお金を貯めるためなのです。海莉に不自由はさせられないし、ね。
「えらーい。見習って、ダイヤ」
「俺も貯めてるよ…」
みんなで頑張ってお金貯めような。すぐ溜まるよきっと。
「あ、見て!ブルーシート広げれる!」
ほ〜。歩くだけじゃなくてちょっと休憩できますよってことか。
無駄に凝ってるねぇ……
「昼間の状態もみたいなこれ」
「ブルーシート広げてお花見したいな〜」
わざわざ外に行かなくてもゲームでこれが味わえるのがいい所。
飲み物と食べ物を用意したらほんとにお花見のような感覚を味わえてしまう。
「膝枕されながらみる桜は綺麗だよ」
「えっいいなされたい!!」
したんだ?と聞かれたのでしたと答えておく。……あの状況を味わっておいでダイヤくん。
「私もされたーい」
「して上げるからその圧どうにかして」
しろと言わんばかりに近づいて圧をかける六花さん。
彼氏が甘やかしてくれなくて怒ってる彼女みたいだ。…見たいって言うかそうだけど。
「がんばれ」
「他人事だなぁ……」
俺はもうしましたからね。あとは眺めるだけなのだ〜
「してみる?みんなの前で」
「勘弁して」
配信中にそんなことする余裕は無いです。……ほら、そんなことよりさっさとやりますよー
「はーい」
それではまた次のお話で会いましょ〜




