第265話〜隣で配信っ〜
それではどうぞ
「わっ。近いね…」
「そりゃ隣同士だから…」
カップル配信をすることになりまして。大きい机に椅子をふたつ置いてモニターとパソコン置いてって感じなんだけど、ほんとに距離が近い。
「こんなことも配信中に出来ちゃうね」
そう言って海莉が俺の耳元で囁いてくる。…あの、その体勢色々見えるからやめて…
「見たくない?」
「見たいか見たくないかで言えば見たいが配信前にはちょっと…」
配信中余計な事考えたくないじゃん?……嬉しそうな顔して戻りやがって。
「で、今日何するの?」
「今日は普通の雑談にしこうかなって。最初だし…久しぶりだし」
何をするか聞いてなかったため海莉に聞いたところそう帰ってきた。
ふーむなるほど?まぁここ最近は大会の配信ばっかで雑談してないし(メン限はやったが)それでいいか。
「この際だし同居してるの言っちゃお?」
「…確かにいい機会だな。」
同居してるからこんなこと出来るんだよ!って言えるしな。
そうすると配信中に海莉が出てきても不思議じゃなくなるしな。
「そうだね。この部屋だけ防音室じゃないから騒ぎすぎには気を付けなきゃ行けないけど…」
もちろん取れる限りの防音対策は取ってあるが完璧じゃないからな。
とはいえめちゃくちゃ大声で騒ぐとかじゃなきゃ大丈夫だとは思うが…
「こんなことなら家の部屋全部防音にするべきだった…」
「いやいや、流石にそれは現実的じゃないでしょ…」
いくらすると思ってんのよ。んでこの家の部屋いくらあると思ってるのよ。
…ほんと、この家広いよね。
「子供が出来ても安心だねっ」
「…まだちょっと早いかな、そういうの」
そう言うのは出来てからにしような。名前考えるのとかまだ早いから。
「さ、じゃあそろそろ配信しよ」
「そうだな。」
両方同時に配信を開始する。…お、今日は結構待機してくれてる人が多いな?
まあ気になるか、隣にいる状態での配信なんだし。
「やっほーみんなー!」
「やっほー」
「こんばんわー!」
・こんばんは
・いまきた
・待ってた
「いまきたいらっしゃい。待ってたありがとう」
「お互いの声が配信に入ってるだって。近いもんねっ!」
「そうだな。すぐ隣にいるからな。」
流石にこれだけ近いと声入るよな。…まぁそれは想定してたから良いんだけどな。
隣でやってるって証明にもなるわけだし。
「なんで隣にいるの?…それはもちろん同居してるからだよ。ね?」
「現在同居しております。」
明確に何時からとは言わないが最近とだけ匂わせておく。
大会終わったし落ち着いたからね、と言っておけば勝手に理解してくれるだろう。
「こうやって配信中に抱きつくこともできるのだーっ!」
「危ない危ない危ない。怪我したらどうすんのもう」
椅子から飛び上がらない。海莉が怪我したらダメでしょ?
はい、配信中だから戻ってね。可愛いのは後で受け取るから
「結婚したの?って聞かれてるよ」
「今拾おうと思ってたやつ。結婚はまだですね」
いつかはするけどまだ当分先の話だね結婚は
・優勝おめでとう!
「優勝おめでとう、ありがとう〜。お陰様で優勝出来ましたよ」
「また別の大会にも出てみたいね〜楽しかったし」
そうだな、もしも大会のお誘いが来たら出てみたい。
そうそう都合よくお誘いが来るとは思わんけどな、VTuberだっていっぱいいるし。
「そういえば他のFPSゲームはやらないの?」
もうひとつ有名な?最近流行ってる?FPSがあるのは知ってるんだけど…
そっちは結構難しそうだし今のところやる予定は無いんだよな。
「慣れれば楽しいのに…」
「ボタンが教えてくれるならやろうかな」
「ほんとっ?」
「ほんとほんと」
やりたそうにしてたのでそう言ってみると乗り気になってくれた。
教え方上手いからすぐに理解できそうだし1人でやるより楽しいだろうから海莉とやりたいのはほんとなんだよね。
・他のゲームやる予定はありますか?
「他のゲームか。…ん〜、そろそろほのぼの?まったり?としたゲーム何かやりたいなとは思ってるよ。」
あと個人的に気になってるのはインクで塗り合うゲームとかね。
あれは3が出るらしいし出たらかな〜と思ってる。
「ホラゲー?」
「いや普通にまったりとしたやつ。牧場経営とか」
「ゾンビゲーとか?」
ボタンよ、さっきから君が言ってるのは決してほのぼのとしてないぞ。
普通の牧場経営をさせてくれんか?ゾンビ出てくる牧場とか嫌なんだけど…
「ん〜でも、街を経営したりするのはあるよ?」
「そうそう、そういうまったりとしたやつをやりたいのよ」
「まったり…なのかなぁ。」
その後もどんどんとリスナーの質問に答えていく俺たち。
中には恥ずかしいのもあったが海莉が拾っていくので答えざるを得なかったが…正直楽しいな。
それではまた次のお話で会いましょう〜




