第258話〜切り抜き知りません〜
3月の24日、もしかしたら休みを貰うかもしれません。
あ、卒業式では無いですよ。純粋に休むだけです…
それではどうぞ
「1試合目終わりか〜」
「惜しかったね〜」
あの後襲ってくるチームを1人ずつ倒して返り討ちにしたのはいいのだが、その後ろにいたパーティやいつの間にか横に来てたパーティに狙われて俺以外のふたりがダウン。
全力で逃げ回ってハイドしたのはいいが移動してきた敵に見つかり順位は6位で1試合目をフィニッシュだ。
敵チームを1つ倒したまでの立ち回りは良くて、上手く味方で連携やカバーしつつ倒せたのだがその後が良くなかったな。
「ウルフくんは上手かったのにね〜…ごめんね」
「仕方ない仕方ない」
そんなに上手くないよ。精々見つけてきた敵チームの2人を返り討ちにしたぐらいで……
「十分化け物ですわ…」
「なんでスナイパーで近距離ショットガンに撃ち勝てるの…」
そりゃもう一本近距離用に持ってた武器撃ち尽くしてリロードだったから仕方なく持ち替えただけなんだけど……
流石にその武器じゃ1人持っていくのが限界だったし、リロードしてる隙が無かったからな。何とか被弾を減らしつつスナイパー撃つしかなかったんだ。
それにスナイパーにも3つぐらい銃があるけど、俺の持ってるのは最悪近距離でも撃てるのがいいよな。今の環境だと強いとされてるチャージ君は何となく使いたくなかった。
まぁ1番の採用理由はボルトアクション式でかっこよかったからなんだけどね。
「私達が下がりきれなかったのがなぁ…」
「次はちゃんと漁夫警戒しつつ無理しないように戦いましょうか…」
そうだな、2人倒した時点で確殺入れて下がっても良かったし無理しないのが大事だ。
やはり欲を出すと良くないね。…学んだことを2試合目に活かしましょう。
幸いキルポは3つあるし順位もそこまで低いわけじゃない。
まだまだ1位は狙えるだろうしな。
「これすぐ2試合目始まるのかな?」
「ちょっとだけ集計の時間があるかな。」
なるほどね。御手洗や飲み物の補充に行くならその時間にってことだな。
…まあまだ大丈夫だが。覚えておこうかな。
「わたくしは行ってくるのですわ」
「行ってらっしゃいー」
ふむ、2人になったな。…これがかりんさんなら多少気を遣うが海莉な分楽だ。
やはりまだ見ず知らずの人相手に1対1は緊張する。
かりんさんは見ず知らずでは無いけども。何となくまだ緊張するんだよな〜なんでだろう。
「あそういやさウルフくん」
「何?」
「付き合った報告の切り抜き凄い再生数になってたよ」
……切り抜きの方なの?本体の方じゃなくて?
「切り抜きって凄いよね。ものすごい再生されてるもん」
「んでボタンはちゃんと確認してるのね…」
「自分の切り抜きしてくれてるやつは確認しない?」
しませんね。…そこまで興味が無いので。たまーに見るけどいちいち確認してないよ。
そもそも誰が俺の切り抜きしてるかまず知らないし……
ガイドラインは事務所から出てるし俺が直接許可出してるわけじゃないもん。自分のじゃなければ見ることはあるけどさ?
「ちゃんと確認しなきゃダメだよ。多分これも切り抜かれるよ」
「すぐ切り抜くなぁ……」
「あの人達基本的に仕事が早いからね」
どうせ切り抜くならもっとかっこいいシーンを切り抜いてくれればいいのに。
「戻りましたわ。何の話ですの?」
「おかえり〜。ウルフくんが自分の切り抜きしてる人全く知らないって話」
「あら……知ってあげないと可哀想ですわよ?今頃泣いてるかも」
そんなことで泣かんでも…って思ったが、好きだから切り抜いてくれてるんだよな。
そりゃ泣くかもしれない…あ、後で佐藤さんに聞いとくから!
「にしてももっとイチャイチャしてるかと思ったら普通の話でしたわね」
「何を期待してるんだ…」
「好きだよボタン〜見たいな?あまーいサービスでもあるのかと思ってましたわ」
「真剣な配信中に言うわけないでしょうよ…」
変な期待をし過ぎです、かりんさん。え?普段言ってないのかって?
…言ってるに決まってるでしょうよ。ちゃんと言いまくって伝えてますよ?配信では恥ずかしいだけで。
そんな話をしつつ2試合目に移行する。…尚この時に切り抜きをしてくれてる人からスパチャを頂くのだがこのことに気付くのは配信の最後になる。
…ごめんね!次から忘れないから!だから許して〜!
「次こそは勝つのですわ」
2試合目が始まり地面に降り立った直後、かりんさんがそう呟いた。
その意気やよし。アーマーも最初から結構強いし俺は物資も潤ってるし。足りないのある?
「ない。私もいいかな」
「バッテリーが無いぐらいですわ。作れるので作ります」
「安置は多分ここね。今回は結構安置の運良さそう」
さっきは遠かったもんな〜…安置の運も結構大事だよなこのゲーム。先に強ポジ取っとかないと取られた場合がキツすぎる。
「ん?…来てない?敵」
今一瞬味方以外のキャラが見えたような……っ!?居るじゃねーか!
「大丈夫!?」
「大丈夫大丈夫。見えてるのは1人だけど多分3人で来てるよな〜」
「移動早すぎでは…」
近くに降りてるチームが詰めに来たのかね?にしてもちょっと早いねぇ。
キルポの上限上がったしここで倒して最後戦ってキルポMAXや!って感じなんだろうか。
よろしい、ならば返り討ちにしてくれる。勝てるだろうと言うその幻想を砕いてやろう!
「かっこいいこと言ってるけどこれでやられたら面白いね」
「笑ってないではやくきて。」
流石に人数差がきついです!だから止まってないでこっち来てー!
それではまた次のお話で会いましょう〜




