第252話〜指輪買いました〜
それではどうぞ(短めです)
「どっちがいい?」
「ん〜…右かな」
お店につき、かれこれ1時間。悩み、時にどっちがいいかを聞かれつつの1時間。
別に海莉が楽しそうにしてるし退屈でもないから良いんだけど、これを見てると女の子の買い物は長いなぁと思うよな。
ただ時々露出多めの服が出て来た時の反応に困るからそういうのは…ね。でそういう時に限って買うんだよな海莉。
ちなみに海莉に似合いそうな服は既に選んである。
というか、お?これ可愛いな〜と思った瞬間海莉が買うのを決定してた。早すぎません?
…っと、あれ?もう終わりでいいのか?
「ん、こんなものかな!後は…」
「あとは?」
「下着かな。」
そういうのはおひとりの時にして下さい。第1女性の下着を買う場所に男性がいるのおかしいでしょ?
「優成くんの好きな下着が知りたいのに〜」
「海莉が選んだやつならなんでもいいよ…」
海莉はセンスいいし下着姿も魅力的……って何を言わせてるんだこの人は。
ほら、いいからお会計するよ!次はメイク用品でしょ?
逃げるようにお会計をして(もちろん払った)その場を後にする。
周りの視線がね……ちょっと、ね?耐え難いから。
「ここら辺って色んなものが近くにあるからいいよね」
まぁたしかにお店密集してるよな。何か買い物するときは非常に便利な場所だ。
ご飯屋さんもあるしな…って、海莉?どうかした?
「…ね、見てもいい?」
「気になるのか?いいよ」
アクセサリーか。…まぁ確かにファッションには大事な要素だもんな。
それか特別欲しいものがあるかどうか……
「いらっしゃいませ〜」
「何か欲しいものあるの?」
「お揃いの奴とかいいのないかなって」
なるほど。前から欲しいって言ってたもんな……探せばペアのやつなんていくらでもあるんだろうけど海莉のお気に召すようなものがあるかどうか。
正直ちょっとお高いところに行った方がと思うけどね。それぐらいは出せるし……
ってここ十分高いね。ごめんなさい
「あ、優成くん。これとかどう?」
ネックレスか〜。俺はあんまりつけたことないんだよな。
俺がつけててもおかしくないのだろうか、これ。
問題無さそうだな……
「じゃあこれにするか?」
「もうちょっと他のも……あ」
そう言って海莉が見たのは……指輪?うわ〜いい値段するねぇ…
「……」
欲しそうだな。…しかもちょうど婚約指輪だ。デザインとしては真ん中にダイヤモンドがあるシンプルなものだ。
まぁその分高いのだが…値段はこの際どうでもいい。
「あ、ご、ごめんね。他にいいのないから、あれ頼も?」
「頼んできてくれる?」
そう海莉を誘導して店員さんに押し付ける。…店員さんも理解してくれたのか、すぐ様動いてくれた。さすがプロ。
「こちらでいいですか?」
「はい。」
持っててよかったクレジットカード。あまり使わないように自制してたが今日ぐらいはいいだろう。
「彼女さん、喜ばれると思いますよ」
「ありがとうございます。」
海莉が他のことをしてる間に購入して(上手いこと店員さんが繋ぎ止めてくれてた。本当に感謝)何気ない顔で戻る。
指輪はポケットの中に入れてな。
「あ、優成くん。これでいい?」
「うん。それで大丈夫。」
さて…後はこれを渡すタイミングだが。どうしようかな?
高級レストランとか予約してないしどうしたもんか…
ネックレスは届くまでに少し時間がかかるとの事で手続きとお会計だけしてその場を後にする。
去り際に店員さんが頑張れ!って目で応援してくれたのを俺は忘れない。
「さて…次は…」
「ご飯……だけど、その前にさ。行きたい所があって」
「ん?どこ…?」
俺が次に行く場所を確認しようとした時、海莉が伺うように言ってきた。
ふむ…どこだろうか?
「ある意味優成くんとの思い出の場所、かな?」
この近くにそんな場所あったっけか??やばい、完全に覚えてない。
覚えてないのも仕方ないよと海莉は言ってるが……
「見たら思い出すよ。…ほら、行こ?」
海莉に促されて移動する。どうやらここから少しは離れるらしい。
本当にどこなんだろうか……
ついに婚約指輪を買いましたね優成くん。どこに行くのでしょう?
それではまた次のお話で会いましょう〜




