第203話〜報告動画?〜
それではどうぞ
「ね、どっかデート行こ?」
「え、今から?」
「明日!」
ああ、明日ね…びっくりした。今からかと思ったわ。
「いいけどどこか行きたいところでも?」
「ないから今から考える!」
「ふむ……別にいいけど明日雨の予報だぞ?」
流石に雨降ってる中外に出るのは難しい。俺はともかく海莉を風邪になんて許せない。
「その時はおうちデート!」
「そ、そうか。…じゃあ考えるか。どういう所がいい?」
「映画見に行きたい!」
映画か……好きだよな、海莉。となると前行った所になるか。
飯屋ぐらいは変えてみるか?それもありだな〜
「好きなんだもん……だめ?」
「そんなに可愛い顔しなくてもダメとは言わないから…」
少し考えてたのが不安にさせてしまってたか…ごめんな。
「本当は旅行したいんだけど…今はちょっとね」
「色々終わったらだな〜」
旅行…新婚旅行かな。海莉と旅行なら楽しそうだし何処でもいいけど、配信とかなんも予定ないときにしなきゃだな。
「あ、そうだ。報告動画いつ作る?」
まぁ配信で報告してもいいんだろうけど、ちゃんと動画作ってやった方がいい気がするんだよな。
「今からサクッとやっちゃう?仕事とか気にせずデートしたいし」
「じゃあそうするか。作るだけ作っておいて発表タイミングは別の時かな」
なるべく早めに公開したいが…事務所に一応伝えた方がいいだろうしな。あ、そういや
「ダイヤくん達には言ってもいいんじゃない?」
「流石お見通しか……」
「これでも優成くんをずっと見てきましたから。」
じゃあ伝えようか。…メッセージになるけど送っておこう。
え〜っと…なんて送ろうかな。「ボタンと付き合うことになったよ〜。」うん、これでいいだろう。
無駄に堅苦しくしない方がいいだろうし。…っとはっや。帰ってくるのはやっ
「お〜!おめでとう!!!まだ秘密なやつ?」
「ありがとう。秘密なやつ、今報告動画作ろうとしてる」
「おっけー!頑張ってな!」
いい子や…やっぱりダイヤくんはいい子や…
「どうしよう、優成くんがおっさんになってるんだけど…」
「おっさん言わないで、老けた気がするから…」
「六花ちゃんも喜んでくれたよ」
それは良かった。あの子もいい子だしな、とはいえ素直に喜んでくれるのは嬉しいものだ。
「今まで苦労したんだけどね、全く気づいてもらえてなかったから」
「…その節は大変申し訳ございませんでした」
今振り返ってみるとわかりやすいんだけど…その、ね?やっぱり気付かないって言うか…
言い訳ですよねごめんなさい。悪かったからその目をやめて…
「良いけど、さっさと作らないと時間無くなるよ?明日遅くに起きるなんて許さないからね!」
「わかってるよ。…じゃあ作ってこようか。」
その前に台本…ある程度文を決めてからにしようかな。いや、それだと時間がかかりすぎるか?
報告するだけだしそんなに長々としなくてもいいか。今の自分の気持ちを言うのが1番かな?
にしても…今度こそ本当に炎上するかもしれない。色々言われるかもしれない。
まぁ、知ったこっちゃないが。海莉はもう俺のものだからな。
深呼吸深呼吸。…よし。落ち着いて冷静にやっていこう。
「…皆さん、こんばんは。独野ウルフです。この度は皆様に1つご報告があって………………」
それではまた次のお話で会いましょう〜




