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第190話〜炎上はしないけど〜

それではどうぞ

(思ったより少ないとはいえ……やっぱこうなるか)


配信が終わってだいたい3時間ぐらいたった後。案の定かなり話題になっている。


とはいえ、俺が想定してたような感じではない。大部分はもしそういう関係でも受け入れるよ〜って人が多い。


けどそれは大部分であって、やはり受け入れられない派もいるわけで。炎上……までは行ってないにしろいつもに比べて若干荒れている。


普段見ないようにしてたDMとかも結構見ちゃったからなぁ……こういう風に言われるんだね。殺害予告とかされてないだけまだまだマシだろうし気にしても仕方ないから気にしないのが1番なんだろうけど……



気持ち、わかるんだよな。なんたって俺も推しがいたわけですから。許せねぇ…!ってなる気持ちはちょっとわかるんだよね。


ボタンは俺のだから〜みたいな気持ちの悪い事を呟いてたやつも居たが、ああいうのは論外だ。


1番懸念してた海莉の方が炎上する事態は今の所ない。どちらかと言うとヘイトが俺の方に来てる感じだな。


とまぁ今はこんな感じで…現状、良くはないがああいう展開になった時点で予想できたことでもあるわけだし、仕方ないかという感じだ。


ほとぼりが冷めるまで暫くは1人で配信するのが1番かな…?


ふぅ…と息を吐いて、パソコンを閉じる…前に、ダイヤくんからメッセが届いた。


なんだろ…?「あんまり気にしちゃダメだぞ〜」か。心配してくれたのだろうか?

こうして心配してくれるのは嬉しいな。大丈夫大丈夫、全く気にしてないから!…と返しておこう。


今度こそパソコンを閉じて、少しベッドに横たわる。精神的にも疲れたしちょっとだけ寝よう…



「……で、どういう状況これ?」


疲れたので寝ました。起きたら海莉が横で寝てました。


…うん、何事??というか久しぶりだなこの感じ……


「ん…あれ?起きたの?」


「おはよう海莉。…じゃなくて。なんでここで寝てるんだ…」


「ん〜…ちょっと話したいことがあって。優成くんの部屋に来てたから寝てたから一緒に寝ちゃった。」


寝ちゃったって……良いけどさ。それで、話したいことって何?


「ん…ごめん、ね。優成くん……」


いきなり泣いてどうしっ……ああ、そういうことか。


「大丈夫、大丈夫だから。…別に俺は気にしてないぞ?」


「それでも…ごめんね。私のわがままで…」


炎上…までは行ってないにしろ(寝てる間にしてたなら別だけど)その可能性はあったわけだしな。それでなくとも多少叩かれるわけだから気に病むか。


「優成くんに迷惑かけちゃって……嫌われるかもって」


「こんなことで嫌いになるわけ。…俺はほんとに大丈夫だから、ね?」


迷惑は……かけられたのかもしれないが、これぐらいは迷惑にもならない。


「そもそも嫌ってわけじゃない。俺なんかじゃ海莉は勿体ないとは思うけど」


「…そんなことないもん。」


「よしよし。だから気にしなくてもいいから。海莉の方に何も無いなら後は俺の問題だから、ね?」


結局の所、俺が釣り合ってないと思われてる部分があるからな。俺が頑張らなきゃ行けないのだ。


嫉妬で言ってくるのは…まあ、受け止めるしか道はない。それにしたって俺が頑張る部分だ。海莉は何も気にすることは無い。


「ん…今度からもっと周りを認めさせてからにするね」


「そうそう。周りが認めてくれれば反感はないし…って、え?」


「優成くんも頑張ってくれるんでしょ?」


「そりゃまぁ……」


「じゃあ、暫く1人で配信とか考えるのなしね」


……なんで俺の心を読んでるんですかね?


「優成くんの考えそうな事だし。わんちゃんなんて無いって思い知らせないと。そもそも私の人生は私のものだし、出会いも何も無いリスナーを恋愛的に好きになるわけもないのに……」


ああ、これは闇が溢れるパターンのやつだ。


「落ち着いて落ち着いて。というか泣き止んだんなら早く離れて……暑い。」


「え〜……彼女を放っておくの?」


「まだ彼女じゃないでしょ……」


荒ぶりそうな海莉をなだめつつ、起きることにする。


……海莉と、かぁ。…………しれないな。


それではまた次のお話で会いましょう〜

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