第181話〜女の子として見てみなさい〜
それではどうぞ
「〜なんだって、六花ちゃん」
「はえ〜……そうなんだ。」
「あれ、そっちには届いてないの?」
「まだ見てない……起きたとこだし」
まさか朝一番で嬉しい報告を聞くとは……今日はいい日になるなぁ。
「あ、ほんとだ。届いてる……」
「ほんとにおめでたいよねぇ2人共。…私も欲しいなぁ」
ボソッと羨ましそうに呟く海莉に、そのうち良い人が見つかるよと慰めてみる。
「………ほんっと、鈍感だね。」
「えぇ…?」
なんか罵倒されたんだけど……って、めっちゃ怒ってない?
「もう多少諦めたからいいよ。はあ」
………な、なんか申し訳なくなってきたな。そんなに悲しそうな諦めたような顔されると……その、罪悪感が凄い。
「…ほら、ご飯食べるよ!ダイヤくんにも話聞きたいだろうし〜私もそうだし」
「そうだな、いただきます。」
何はともあれまずはご飯だな確かに色々と聞きたいし……
「〜って感じでね。」
「なるほど〜。じゃあ喜んでもらえたんだ?」
「お陰様で。…場所も良かったし」
どうやらダイヤくんから言ったようで。流石だねぇ……しかもレストランの夜景を背景とかドラマか。
「憧れてたんだよなぁああいうの……女の子はあんまり、そういうのじゃなくて日常の中で言われる方が〜みたいな話も聞いたんだけどね」
あ〜、なんか聞いた事あるようなないような。実際どうなんだろうね、それ。
「向こうはようやく言ってくれた……って感動してくれてね。あとはこれを伝えなきゃなんだけど……どうしようかなぁって思ってる。」
嬉しそうな声色から一転、少し不安な感じになるダイヤくん。
「あ〜…確かに。ちゃんと伝えるんだ?」
「そりゃまぁ。祝福してくれそうだし伝えないと行けないとは思ってるよ」
律儀だなぁ。
「なるほど…まぁ何かあるなら言ってくれれば手伝うしいつでも呼んでくれ」
「…で、ウルフくんはいつするの?」
「……え?」
「……ああ、なるほど。自覚がないパターンなのか本当にその気がないのか……」
……どういうことなんだろう?
「まあ、自分で気付けるようになるのが1番だろうし何も言わないけど…もう少し見てあげたらいいんじゃない?」
……なるほど。確かに、ちゃんとそういう面で見たことは…ないわけではないが、もっとしっかり見てあげろってことか。
「うんうん。意識してみると分かるはずだよ。ウルフくんは鈍いって言うか知らないって言うか……ちゃんと気付けるはずだし」
アドバイスできる程の経験がないからこれぐらいしか出来ないけど……と言うダイヤくんにお礼を言っておく。
……あんな悲しい顔をさせるのはちょっとな。
「最初はそれでいいよ。後々変わるかもしれないけどね。……さて、ところでまだお時間は?」
「まだ暇だしやることないけど…」
海莉は海莉で楽しんでるだろうし、今日はやることないし……
「ではぺックスでもやろうじゃないか。配信入れる?」
なるほど、そうだな。男二人で楽しもうじゃないか……
「せっかくだし入れようか…」
そう言って配信をスタートする。…そこから海莉達が合流するまで、そう時間はかからなかった。
それではまた次のお話で会いましょう〜




