第173話〜忘年会?〜
それではどうぞ
「ん〜、よく寝た!いっぱい寝た!」
「それはいいけど、そろそろ離れてね。」
スリスリしてないで離れて欲しい。起きたんだし、足痺れるし。
「むう、冷たい……けどいつも優しいから許してあげる!」
「はいはい。寝起きなのに元気だね、ご飯いる?」
「確かにちょっとおなかすいてるけど……どうして?」
「食べたいとか何とか言ってたから。お腹すいてるのかなって」
そう言うと、海莉は顔を赤くし慌てだした。……どうかしたのだろうか?
「き、きいてたの?全部……」
「いや、聞こえたのはそれだけだけど…」
「そ、そっか。……良かった。」
……ああ、なるほど。寝言を聞かれて恥ずかしいんだな?気にしないでもいいのに。可愛かったし
「………はんばーぐがいい」
「わかった、そうしようか。…ところで、かなり寝てたけど打ち合わせとかいいの?」
ちらっと聞いただけだが、確か忘年会か何かの打ち合わせがあるとか言ってなかったっけな。
「……あっ」
「もう……大丈夫なの?」
「ギリギリ間に合う……はず。」
「ご飯の準備だけしとくから行っといで」
そうする、と言って部屋に戻る海莉。……起こしてあげればよかったのだが、すやすやと眠る海莉が可愛くてつい起こせなかった。
それに、起こさずに考えてた甲斐もあった。あらかた贈り物は決まったしな。
とはいえ、バレずに用意するのは少し至難だが…やるしかない。
あと気になるのはダイヤくんだが…結果が楽しみだな。上手くいくといいね、いい子だし。
「さてさて、俺も準備をしますかね…」
ご飯を準備しておこう。さて、腕に寄りをかけますかね……
「…なんて?」
「出ないかって。忘年会。ウルフくんがいた方が面白いでしょ!って」
「誘って貰えたのは嬉しいし行きたいけど……いいの?」
忘年会はやった事がないから憧れがある。けど、俺が行っていいのだろうか?
「いいのいいの。みんな優しいし。おいで?」
「じゃあ……いく。」
「ん、おいで!!…ごめんね、誘うのが遅くて。」
「ううん、気にしないで。」
余程喜んでいたことを見抜かれたのだろうか?……恥ずかしいな。
気合い入れないとな、何せ初の体験だ。今まではやりたくても出来なかったが……今年は色々できるようになったものだ。
それではまた次のお話で会いましょう〜




