第170話〜勝者インタビュー〜
それではどうぞ
「お、繋がったかな?どうも!こんばんわ」
「はい、こんばんは。」
「こんばんは!!」
「お、2人一緒に居る感じか。なるほど!」
電話?がかかってきたのでそれを取る。勝者なのだ、インタビューを受けないとな。めっちゃ緊張するけど。
ちなみに今は俺の部屋に2人とも居る。いや、海莉も部屋に戻ればいいのでは?と冷静に言ってみたのだが却下された。説得しようとしたら泣きそうな顔をされたのでやめました。…うん、無理。これを説得は無理だ。
「一緒に結果を見ようって思って!」
「仲がいいですねぇ。相性良かったですもんね」
主催者さんがそう言って、海莉が悶えている。…うん、もう諦めました。
「ハイハイその辺にして。進まないから」
「お〜、手網を握ってる。凄い。……さて、では本題に入りましょうか。まずは優勝おめでとうございます。」
「ありがとうございます。」
「優勝した感想をお聞かせください!」
感想か……どっちから答える?
そう海莉に目で聞いてみると、先にどうぞと返ってきたので先に俺が答えることにする。
「まさか優勝出来るとは思ってなかったので嬉しいです。ボタンに教えて貰って頑張った甲斐はあったかなと」
「ウルフくん凄く頑張ってたし、優勝できて嬉しいです。」
「なるほど!ありがとうございます。…どれぐらい練習されたんですか?」
「私は元々歌は結構歌えたので……ウルフくんは今日までほぼ毎日配信ない時は基本ずっと?合わせる練習もしてきましたけど」
そんなに頻繁にやって……たな、うん。たしかにめっちゃやってた。
「なるほどなるほど。では次の質問なんですけど、優勝賞品どんな使い方しますか?」
「2人で美味しいものでも食べようかなって思ってます。」
「だね〜。贅沢します!年末近いし」
元々俺はそこまで欲しいものはないんだよな。だから海莉になんでも買っていいよと言ったら、私も欲しいものはないって返ってきた。
これといって何も欲しいものがないから、じゃあ美味しいものでも食べようかと。そうなったのだった。
「欲しいものとかない感じ?」
「私もウルフくんも物欲がなくて…」
「まぁ自分で買えちゃうか」
大体のものなら買えるでしょうしね、と納得してる主催者さん。
「それでは最後に、今見てくれてる方々に一言お願いします!」
「えー、これからもボタンとウルフをよろしくお願いします!」
「これからも頑張るから応援してね!」
シンプルに一言言うとしたらこれだろう。あんまり長々と言うのは好きじゃないしね。
「はい、ありがとうございました〜!」
「ありがとうございました〜!」
そう言って通話を切る。……うん、ちゃんと切れてる。ふ〜、緊張した。手めっちゃ震えた…
「ん、頑張った頑張った。…偉い、えらい。」
「……ありがとね、海莉。」
今回は海莉にだいぶ助けてもらったからな。……ちょっと気合い入れてお返ししなきゃいけないかもしれない。
そろそろ気分転換が必要かな…
それではまた次のお話で会いましょう〜




