第151話〜ついにお友達が?〜
それではどうぞ
「……よし。」
本日はコラボ当日、準備も万端だ。
今日初めてやるゲームも既に起動してある。さっきテストでプレイしたけど…まぁ問題ないだろう。
…時間だな。緊張するけど…まぁ頑張るとしよう。
「よーしこんばんは〜」
「こんばんは〜!」
通話を繋げて配信を開始する。
「改めまして、ダイヤです。」
「ウルフです。お願いします〜」
ダイヤさん。ダイヤモンドから名前を取っているのだろうか?…イメージ通りVTuberとして輝いてるしいいお名前だ。
「じゃあ早速…やっていきますか?」
「ですね。行きましょう」
今回やるゲームはぺックスと同じくFPS系統。ただルールとかはもちろん違う。
まず6人編成で戦う。6対6だから系12人か。エリアと言われる所を取り合ったりなんか車みたいなやつを進めたり……ルールは色々あるようで。
キャラクターもいっぱいいる。
・敵の攻撃を受け止めたりするタンク役
・ダメージを負った味方を回復するヒーラー
・敵を倒すDPS
みたいな感じでわかれてるそうだ。それぞれ重要らしい。チームで戦うんだし当たり前か。
「このゲームやったことは…」
「ないですね。」
そもそもゲームに触れずに育ってきたし…このゲーム自体は有名だから知ってはいるのだが。数年前にはリリースされてるしね。
「お〜、結構楽しいゲームですよこれ。友達集めてみんなでプラベ!みたいなことも出来ますから」
「友達……」
友達はいませんが、何か?
…それはともかくとして、一部のVTuber同士で何故か最近このゲームが流行っているのは知っている。これでもVTuberだし……
このゲームをやるっていうのもそういう人たちと交流を持てるしいいかな?と思った所もある。
だって楽しそうだしね、みんなでゲームするの。
「友達いますよ!!僕で良ければなりますから!」
「ありがとうございます……」
それはそれとして、友達はいない。これからに期待なのだから。……っと、配信だからな、自重しよう。
・可哀想に……
・みんながいるから!
・みんなが友達だよ!
コメント欄が優しい。…コメントのみんなに心配をかけるわけには行かない。元気だして行きましょう。
「キャラどうします?」
「ん〜…なんでもいいんですか?」
「なんでもどうぞ!」
じゃあとりあえず……これでいこう。大人の女性って感じのキャラだな。何となく癒し系っぽいが。
「お、ヒーラーですねそいつ。」
「何となく癒し系っぽいな〜と思ってました」
味方を死なせないようにするのがヒーラーの役目。…ということは広く全体を見ることが大事なのかな。
「こういう女性がお好きで?」
「ん〜どうだろう……好みかと言われれば微妙?」
そんなに好きじゃないって言うとこの人に失礼だが完璧に好みかって言われるとなぁ…確かに整った容姿だとは思うが、海莉の方が……って、海莉基準で考えるのは良くないな。
「いやほんとにコラボ受けてくれてありがたいですわ」
「いえいえこちらこそ。」
事務所…というかマネージャーに言ってあげて欲しい。全部丸投げしたからね俺。
「同年代ぐらいの子、あんまり居ないですしね。」
そうか、ダイヤさんは俺と同じぐらいなのか。忘れてたわ。
「まぁこの歳でVTuberなる!って子あんまりいなそうですし…」
なりたいと目標にするのはいいが、実際に成功するのはかなり大変である。
VTuberとして活動している今だからこそ言えることではあるが……そもそも知られるぐらい人気になるまでに時間もかかるだろうし。
「確かに。だからある意味気楽なんですよ!コラボしてみたいなー!と思ってましたし」
「いやありがたいです。今後ともお願いします…」
同年代のお友達は貴重である。何せこれまで歳上しかいなかったのだから。
…これは何としてもいいイメージを持って帰ってもらわねば…!!!!
それではまた次のお話で会いましょう〜




