第123話〜寝かせちゃうぞ〜
それではどうぞ!
「あー、あー、聞こえてる?聞こえてるかな?」
配信を開始する。今日の配信はASMRの配信だ。以前動画にはしたことがあるけどLIVE配信ではしたことがないからね。
夜にやればいいのにとは思ったのだが、夜はいつも眠気に耐えきれずに寝てしまうから今やるか!と言った感じである。
LIVEの録画は残るし、夜見て寝てくれ〜と言った感じだな。
「今日は昼間時間があるからいつもやってない配信をやるぞ〜」
・こんちには〜
・昼寝させる気ですか?
・くっ、これから授業なのに…
「はいこんにちは〜、授業とか仕事の人は頑張ってな、夜寝る時に聞いてくれ」
・そうします!
・学校戻ります〜
「はーい、学校頑張れよ〜。…さてじゃあ昼寝させるぞ配信やりますか」
昼寝させるぞ配信ってのは今決めたけど。
「今日特に予定のない人はベッドやお布団に入ってイヤホンをつけましょう。…準備はいい?」
・バスなのでイヤホンだけつけます!
・昼寝しちゃうか〜
・準備OK!
「OK?では始めましょう。最初は〜〜積み木」
積み木を左右に持ってぶつけ、音を鳴らしていく。いい音するんだな。
カンカン、カンカン、カンカン、と一定のリズムで慣らしていく。
・火の用心みたい
・それにしか聞こえなくなった
「火の用心〜カンカン。マッチ1本火事の元〜カンカン。だっけ。」
火の用心〜のあととマッチ1本火事の元〜の後に積み木を鳴らしてそれっぽくする。
・上手いw
・いい声でわろた
・無駄にいい声ww
「いい声だった?ありがと〜。意外と音鳴るんだねこうやって見ると」
その後5分ほど続けたのだが、そろそろ別の音が聞きたいな。
というわけで変えよう。
「はい。積み木ここまで。次は〜何にしようかな……あ、これにしよう。フィジェットキューブ」
コントローラーのスティックみたいなやつとかボタンとか色々ついてるやつ。
「あ〜スティックの音いいね。気持ちいい。ボタンは……こんな感じ。どう?」
スティックの音はかなりいい音だ。ボタンはカチカチと高くていい感じ。だがボタンよりはスティックの方が好きかな〜
・スティックの音いいよね
・コントローラーでASMRやる人もいる
・ボタンもいい
「コントローラーでか。まぁたしかに良さそう。ボタンもいい音だよね〜」
カチカチ。カチカチ。うんいい音。でも5分ぐらいで別の音が聞きたくなってきた。
「どうしよう、飽きてきた。…んー次!キーボードとかどう?」
タイピング音って言うのかな?俺はかなり好きな方だ。
「これは普段俺が使ってるキーボードだけど…どうしようかな。メモ帳でも開いとくか。」
カタカタカタ…カタカタカタ。うん、やっぱりいいと音するねキーボードは。
ASMR用のマイクだからだとは思うけど、このマイクを通して聞いたのと普段の耳で聞いてるのでは聞こえ方が全然違うね。
「せっかくだから適当にやるんじゃなくて普通に打ってみるか。え〜と…今日は〜ASMR配信を〜しようと〜思います〜」
最初は全然出来なかったが、今はそこそこの速さでタイピングすることが可能となっている。
成長したね……うん。
・囁き声の方がいいかも
・囁いて欲しい
「囁き声?……こんなかんじ?」
囁き声に変えて欲しいという意見が多いので変えてみる。
まぁたしかに寝かせるんだったらこっちの方がいいかもしれない。普通に声出してたんじゃうるさいもんな。
・いい感じ!
・寝そう……
・囁き声良すぎる………
「お、こんなかんじか。は〜い、良い子は寝る時間よ〜〜」
そうしてキーボードを20分ほどやったあとは2時間ぐらい耳かきの音で本格的にみんなを寝かせていく。
途中何回も自分が寝そうになるほどの眠気に襲われた事を除けば、かなり楽しかった配信だな。
…あまりにもいい音すぎて自分が寝そうになったのは…うん、良くなかったが。
だが視聴者にはかなり好評だった。夜みんなを寝かしつける配信をまた今度やって見たいな。
あまり夜更かしは良くないし、海莉に怒られるかもしれないが……まぁ説得してみよう。
ちなみにあまりにも眠過ぎて配信が終わった途端すぐに寝てしまったのは言うまでもない。
それではまた次のお話でお会いしましょう〜〜




