第109話〜サーバーダウン?〜
それではどうぞ
「駄目だったか〜」
「これは相手が上手かったですね…」
2試合目は普通に負けた。移動先で相手と鉢合わせ、そのまま負けてしまった。
相手のチームがかなり上手いのは言うまでもないが、俺の判断がダメで負けた部分もあるためかなり悔しい。
「私が最初に落ちちゃったのが良くなかったね…ごめんね…」
「いやそれは相手がうまかっただけだから仕方ない」
結構本気で気にしてそうだが、海莉はそんなに気にしなくてもいいと思う。
「そうそう。運が悪いのもあるから。大丈夫大丈夫。…このまま見てるのも暇なんで射訓行きます?」
射訓…射撃訓練所?のことなのかな?
「行きますか。待ってるのも退屈だもんね」
「行きましょう」
待ってるのは確かに退屈だし、行った方がいいだろう。
抜けて、訓練所に行く。
「ど〜しようかな、いつもだったらファイトの練習とかするんですけどおふたりすでに強いからなぁ…」
確かに海莉は強いな。俺まで強いって言って貰えるのは嬉しいけど。
「タップストレイフでも覚えます?」
「すとれいふ?」
「あ〜、あのなんか避けるやつ?」
「そうそう。避けるやつ」
タップストレイフとはなんぞ?と思ったんだが海莉は知っているようだ。
「空中でこうやって鋭く方向転換のできるテクニックで、まぁこうやってやってると敵の弾は当たらないよねっていうやつ」
分かりやすく説明してくれた海男さん。
「やり方は〜」
そう言って、海男さんがこうやればいいですよ〜みたいなのを教えてくれる。やり方はまぁ…そこまで難しくは無さそうだ。
ただ、よくこんなことを思い付いたなとは思う。最初にこれを発見した人は何を考えてこれを見つけたんだろうな。
「こんな感じ?なのかな?」
「あ、いいですよいいですよ。できてるできてる」
お〜、早速出来てる。流石海莉だな、飲み込みが早い。
…っと、俺もやってみるか。え〜と、確かまずこうして…
「あらウルフくんもう完璧になってる…w」
「うそ?…ほんとだ。はやくない?」
そんなに難しくは無かったから、訓練所でやる分にはすぐに出来たな。ただ…
「ただこれを相手と戦ってる時にできるかって言われたらそれはまた別の問題ですね…」
咄嗟にこれを出せるようになるにはまだまだ時間がかかる。
「ちょっと意識して頭の隅に置いとくだけでも全然勝率変わるから、使ってみよ〜ぐらいの感覚で最初は大丈夫大丈夫」
「なるほど……」
余裕がありそうだったら使ってみよう。これをしながら相手に弾を当てるのは難しそうだけど…まぁそこは何とかなるか。
「そうそう。あ〜いい感じいい感じ。2人とも飲み込みが早いな〜」
「ちょっと難しいけど…でもこれ楽しい!六花ちゃんにも教えないと!」
確かに、六花さんも知っておいたほうがいいよな。…って、知ってる可能性もあるだろうけど。
「あ、そうこうしてる間に3試合目が始まりそう?2試合目終わったっぽいですね」
「結構早いですね。」
「ですね〜。行きましょうか」
訓練所を抜けて、合流する。
そして5分ほど待ったところで試合がスタートした…の、だが。
「お〜始まった〜?のか?」
「こっちロード終わってないですね」
「私も!」
俺もだ。何かの不具合だろうか?
「…これ鯖落ちた?」
「ありそうですよね。1人だけならともかくみんななってるから…」
チラッとコメント欄を見ると他の人もこうなってるようだ。つまりはぺックス側の問題、サーバーがダウンしたのだろう。
「う〜わ〜このタイミングでサーバー落ちるのか。…どうしようこれ」
このままだとゲーム出来ないよな。……どうする??
それではまた次のお話で会いましょう〜




