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reiautotest02

 息を整えゆっくりと立ち、アレクは物陰から出た。堂々と『覚悟』を持って少女と対峙する。

 十歩ほど先、走ればすぐの距離にあいつが居る。

 出していた腕はマントに隠され、顔もフードでほとんど分からなかった。口元が少し見える程度か。


 『黒魔術師』と『札使いの少年』。

 二人だけの沈黙の路地――硬直した空気を彼女が破った。


「さっきの子供……か。姿を見せてくれて感謝する。少年」

 衛兵でない事が判ってか、不敵な言い回し。


「何が『子供』だ!」アレクは噛み付いた。

「子供のお前に言われる筋合いはない!」



 一般市民の常識ならば奴等を見つけるか活動を把握すれば、急いでその場から逃げなければならない。


 途端、こちらに突っ走る!

 ――と見せかけてフェイントを掛けた。が、アレクはただ睨むだけ。


「怖くないの?」


「ああ、……怖くないさ」


 はっきりと口にした。改めて自らに言い聞かせる為にも。

 彼女の奇妙に思う心情は更に増しているようだった。

 だが、それはすぐに変わる。


「肝が据わっているのか。……いや、それとも」

 蔑むように口角があがった。


 ――見透かされている……!

「うるさいっ。……黙れ!」


 彼女は揺らがない。

「今黙る訳にいかなくてな」



 勝気な口調で制止させると、何故か周りを確認しだした。

 そして、急に声を抑えた。

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