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第20回 マネキン

 私の大好きな1980年代の作品のひとつです。最初に観たのは中学時代だったかな?

 日本の劇場では公開されず、日曜洋画劇場でTV放映されました(その後、他の局でも放映されたようです。現代モノだけどある意味ファンタジーなラブ・コメディー(?)

 スターシップが歌う主題歌がわりと有名です。


『マネキン』(1987年米公開)


 芸術家志向のジョナサンは大学を卒業してから自分のイマジネーションを活かせる仕事を探すが、どれも上手くいかず職を転々としている。

 マネキン工場でマネキンを組み立てたときにはアーティストとしての才能全開。一体のマネキンを作るのに一ヶ月かかって上司から首を言い渡されてしまう。


 現実主義の恋人ロクシーをデートに連れ出すも彼女はすぐに帰ってしまう。失業したうえ彼女には愛想を尽かされ人生どん底のジョナサン。

 愛車のバイクはエンジンがかからなくなるし、突然の雨でずぶ濡れになるし、見事な不幸っぷり。

 動かなくなったバイクを押しながら帰途に着くジョナサンは(←みじめさたっぷり)老舗デパートのショーウィンドウで見つけたマネキンに釘付けになった。

 工場で自分が組立ていたあのマネキンがディスプレイされていたのだ!

 形はどうあれ自分の作り出した作品が世間に披露されていることに感激したジョナサンは、喜びのあまりガラス越しにマネキン女性に話しかけてしまう。雨の降りつけるショーウィンドウのガラスの表面は揺らいで見えた。まるでマネキンの表情があるかのように……


 翌朝、もう一度マネキンを見たくてジョナサンは老舗デパートへやってくる。店の前で事故に遭いかけた老婦人の社長を助け、デパートで雇ってもらうことに。

 あくまでデパートに届いた荷物を運ぶのがジョナサンの仕事だったが、機会を見計らって試着室そばにあるショーウィンドウのマネキンである「彼女」と面会する。

 そこでディスプレイ担当のゲイのハリウッドと友達になり、ショーウィンドウのディスプレイを手伝うことになる。

 その晩、ハリウッドは自分の恋愛を優先してディスプレイを放置したまま帰ってしまう。ジョナサンが一人きりになったとたん、例のマネキンが人間となり動き始める!

 彼女はエイミーと名乗り、大昔から自分の望む居場所を求めてきたといいジョナサンの前でしか人の姿にはなれないと話す。

 エイミーの助言を受けながらショーウィンドウのディスプレイを始めるジョナサンは、しだいに自分の才能を発揮していく――。徐々に惹かれ合う二人。

 けれど、彼女は対外的にはただのマネキン。

 果たして二人の恋の行方は……?


 そこからはじまるコメディータッチな展開も面白いです。

 俳優陣も粒ぞろい。主演二人の他にハリウッドやデパートの社長など個性が光っています。クセのある夜間警備員フェリックスを演じるのは「ポリスアカデミー」シリーズでハリス教官役のG・W・ベイリー氏です。私個人は、ジョナサンとエイミーが並ぶと姐さんに振り回されるお坊ちゃんに見えてしまうんですけどね(笑)。


 一度はビデオソフト化され、DVDにもなったけど絶版となったので滅多なことがないと観られないのか……と諦めていました。

 ところが、2019年にDVDとブルーレイが再び発売されたので購入しようか迷っています。

興味のある方は、一度チェックしてみてください。


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