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全能で楽しく公爵家!  作者: 二十口山椒
都市開発本格始動

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97/112

97:屋敷大改造に向けて。

 シルヴィー姉さんのためにも、クレアのためにも、他の文明レベルを上げる前に身近なところの文明レベルを上げないといけない。


 超文明都市は後回しにしても、このランスロットの屋敷を魔改造するというベラのお願いを叶えないといけない。


「お父さん、このお屋敷を改造してもいい?」


 そのためには目の前のお父上様を説得しないといけない。


「突然部屋に入ってきたと思ったら、どうしたんだい?」


 書類仕事をしていたお父上様に至極真っ当なことを聞かれた。


「ベラにお願いされて、魔灯と生水の魔道具を作り直してって言われたんだ」

「それは僕からお願いしたいくらいだね」

「うん、分かった!」


 よし、許可をもらったことだしさっさと始めるかー。


「待った。まだ改造という言葉の説明を貰っていないよ」


 改造という言葉を知らないのか、どういう改造をするのか知りたいのか。まあ後者だろうな。


「魔灯と生水以外にも、色々と直したいところがあるからそれも一気に改造しようと思って」

「具体的にはどういうことかな?」

「できてからの秘密?」

「何をしでかすか分からないから教えてほしいよ」


 えっ、何だかお父上様からの信用がなくなっている気がするんだが。少し思い返してみれば、もしかしたら遺伝子レベルでお父上様の言うべきことをその人は大丈夫だから言わないでいっかが受け継がれている……? お互い様だな。


 ま、許可が出ないのなら仕方がない。ホログラムを映し出す魔道具を生み出して、お客さんが来た時に使う用の机の上に設置する。


「これは馬車の中で見た想像を出す魔道具だね」

「うん。名前はつけてないけどね」


 この魔道具では何でも想像を映し出すことができる。


 一先ずはランスロットの屋敷を出現させ、夜にさせる。


「これが今のお屋敷の夜の明るさだね。見ようと思ったところに触れると近くによれるよ」

「こうか?」


 お父上様はまず自身の部屋を映し出した。人はいないようにしているが、必要となれば人も出すことは可能だ。


「……魔灯があるからと思ったけど、思った以上に暗いね」

「目が悪くなりそうだよね」

「よく知っているね。これがアーサーの魔道具でどれくらいになるのかな?」

「これくらいかな」


 魔灯は机に設置していたり、持ち運ぶ簡単な魔道具だが、どうせだから前世のように上に魔灯をつけることにした。


 外だと暗くないように街灯のように魔灯が付けられているが、あまり明るくはない。


「こんなに明るくなるのかい? それにこれは魔灯ではないよね?」

「うん。どうせだから上につけたら明るくなると思って。必要なら魔灯も作っておくね」

「この上の魔灯はどうやってつけたり消したりするんだい?」

「出入り口にある左右に押し込めるスイッチを押せばつけたり消したりできるよ」

「……なるほど、だから改造か」

「そういうこと」


 この屋敷を前世の世界の文明レベルにまで押し上げるには、ちまちまと変えるとかではなく根本的に改造するしかない。


 俺がこの改造でやることは、電気、水道、下水の整備くらいか。これさえあればもう何十年、何百年と最先端を行けることは間違いない。


「魔灯は魔力を込めることでそれ相応の明かりがつく。この上の魔灯は街につけてある魔灯のように魔力を込めるのかい?」

「ううん、魔力を屋敷中に通すんだよ」

「通す?」


 街の魔灯も魔力を通して便利にしないといけないな。


「一つ一つに魔力を入れておくんじゃなくて、魔灯に魔力を通る道を作って、一つに収束させれば、一か所からでも魔力を送れれるようにできるかなって考えてる」

「なるほど……それができれば一々手間はかからない」

「それに生水の魔道具にもそれを通せばいいし、他にも魔力が必要なところには通せばいいと思うよ」


 前の世界とは違い、魔道具によって魔力というエネルギーによって様々な形に変化させることができるから、そこはこの世界の優れている点だ。


「そんなことが可能なのか?」

「できるよ。屋敷を改造すればの話だけど」

「……他には何をしようとしているのかな?」


 他か。まあ改造するならとことん改造したいところではある。


 前の世界の文明レベルにまで合わせるのがいいだろう。


「下水の整備、トイレの改造。それに冷風を出す魔道具や食料を冷やしておく魔道具の改良もしておきたいかな」

「……アーサーの想像についていけないのが分かった。とにかくアーサーがやりたいと思っていることを想像を出す魔道具でやってみてくれ」

「うん、分かった!」


 これはもうあと一押しすればすぐにでも許してくれそうな感じだな、お父上様は。


 だから普通にホログラムに現代文明レベルにして見せてあげよう。


 別にここですごいものを見せるつもりはないし、前の世界ではありえなかった未来文明を見せるつもりもない。


 俺としては改造した報酬で、こっそりと俺しか知らない通路を改造するつもりだが、そこら辺は許してくれるだろ。


 だってそういう改造は前の世界で憧れていたんだからしょうがない。


 机の仮想パネルをタッチすれば椅子が下に行って地下へと一瞬で移動できるとか、そういうことだ。普通に魔法で瞬間移動をすれば早いのだが、そこはロマンだ。


 でも魔力残留を感知して探索するこの魔法の世界では案外いいかもしれない。


 まあこういう地下室は、これ以外にも秘密裏に計画を進めたい時は地下にホログラムで都市設計を作れる場所を作っていてもいいな。


「これは何かな?」

「トイレの便器だよ」

「どうなっている?」

「下に落とすんじゃなくて――」


 便座のことを聞かれたから、一番大事な下水の整備も含めて説明をする。


「なるほど。なら厨房にあるこれはなにかな?」

「これはね――」


 一つ一つお父上様の説明を消化していき、お父上様が納得できるように最善を尽くす。


「……大体分かった。これを実現できるのなら、アーサーにお願いした方がいいね。アーサー、これをお願いするよ」

「うん!」


 すべてを説明し終え、ついにお父上様の了承がとれた。


 ガッツポーズを出そうになるがそれをおさえて元気よく返事した。


「この屋敷の改造はどれくらいかかる? 場合によっては時期をずらす必要があるね」

「ボクなら一日で終わらせられるよ」

「この規模を?」

「うん」


 あれだけ魔道具を作り出したり飛行船をすぐに改造したりしているんだから、ここで一ヶ月とか言っても時間の無駄なだけだ。


 そもそも俺は一刻も早く現代文明につかりたいのだから、ここで時間を無駄にするのは論外だ。


「……この手のことは僕は手も口も出さないようにしよう。その代わりに、グリーテンに手伝ってもらえるようにお願いしよう」


 そんなことをしなくても、と思ったが、グリーテンにこれを伝えることができれば、色んなところで広めてくれるかもしれない。


 俺が目指している『ネット環境が整った快適な部屋でダラダラ過ごす』というものは、同時に現代文明まで引き上げた方が、ネットに参入する人が多くなり、結果的に文明レベルはまた一つ上がって行くことになる。


 ランスロットの屋敷を皮切りに、この文明を広げていかなければならないのか。


 あぁ、そうだ。サグラモール家も再び招待して、いやお母上様がマダムたちに話しを広めるか。


 とりあえず色々なところで手を回しておいて問題ないか。


「うん、僕からもお願いしようかな」


 異世界転生でスローライフ系なら、他にも前の世界の娯楽をこちらに広めるということもできるが、それはそれでやっておく必要があるな。


 それを最初にやっていた方がいいのに、ぶっ飛ばしてスマホだからな。


 デジタルからアナログって。平成の人が昭和のことに興味を持つことに近い気がする。たぶん。


「あっ、どうせ屋敷を改造するからみんなの要望も聞いた方がいいかな?」

「作り変えるわけではないからね。それにアーサーが思っているほど要望があるとは思えない。僕はこの屋敷で満足しているところだ」


 あー、確かに。


 知っていればあれが欲しいと欲が生まれるわけだが、知らなければ今のままで十分だと思うか。


「そっか。それならこのまま進めるね」

「うん、そうしてくれ。日にちについてはグリーテンと相談して決めよう」

「うん、分かった!」


 屋敷という聖域を強固なものにすることに、俺は少しだけワクワクしてきた。


 だって、段々と目標に近づいてきているのだからな。

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