後日談 取り違えた運命
「おとなになったら、私の妃になってくれるか?」
私の言葉に彼女はにっこり笑って頷いた。
それは遠い日の、妃の意味も知らぬ幼子の、淡い初恋であった。
少女の顔が人間離れした美しさだったことは覚えている。
花のような桃色、空の青色、檸檬の黄色。そうした色彩が複雑に混ざりあった髪の毛や翅。
瞳は吸い込まれるように青く、その中に花びらのように桃色が散っていた。
だが、日が経つにつれて記憶はどんどん掠れていき、今ではあれが本当にあった出来事なのか、あるいは白昼夢なのか、わからずにいる。
使用人の子供たちが連れだって森へと入っていく。
私はそれを塔の上から眺めていた。皆が小さなかごを手に持ち、にこにこしながら話をしている。
羨ましく思っていると、ぴしり、と手が鞭で打たれた。
痛みに涙が滲む。
「よそ見をしてはなりません。
あなたはこの国の王になる身です。ーー遊んでいる暇などないのだ」
家庭教師はすでに引退した元宰相。老齢の公爵であった。
厳しい顔つきに、まるで軍人のように屈強な体躯が恐ろしい印象を与えるが、実際に関わっていてもとても厳しい人で、私は彼のことが苦手だった。
窓から外を覗くことはやめた。
しかし、楽しげに森へと通う彼らの様子が、頭の中にはありありと焼き付いていた。
五歳になると、茶会でたくさんの少女たちに引き合わされるようになった。
私は彼女たちがなんとなく苦手だった。
媚びるような視線であったり、互いに牽制しあっている様子であったり、ーー使用人の子どもたちとは違う、殺伐とした感じに気後れした。
茶会は嫌だ。わがままを言うと、両親は困ったように眉を下げた。
「でも、あなたの妃になる人を見定めるためでもあるのよ?」
母が言う。
「妃ってなあに?」
母も父もなんと言ったものかと考え込んだ。
幼子にどう話せば伝わるのか、わからなかっただろう。
「--殿下が大人になってもずっと傍にいたいと思える相手のことです。陛下にとっての妃殿下のような、……ね」
そう答えたのは老公爵だった。
助け舟が入ったことに両親はほっとした顔を見せる。
「すごい、と思える相手をまずは見つけてみてはいかがか。
それでいて、話していると落ち着くとか、この人に優しくしてあげたいと思えるだと思える相手であれば尚よろしい」
私は彼の言葉を必死で追い、その意味を頭の中で噛み砕いて考えていた。
だから、聞き漏らしていたのだ、最後の言葉を。
「王族の結婚には責務が伴います。殿下の一存では決められぬことも多いでしょうが……」
それからしばらく経ったある日のこと。私は、珍しく癇癪を起こしていた。
庭で集めてきた虫の抜け殻や葉、木の実などを公爵が捨ててしまったのだ。顔に熱が集まるのがわかった。
爆発した私の様子に、公爵はぽかんとしていた。
それから私は走って、走って、ーー気がついたら森に迷い込んでいた。
王城の北側には、妖精の森と呼ばれる場所がある。
かつて、使用人の子どもたちが連れだって入っていった場所だ。
森じゅうの木にいつも木の実が豊かに実っており、貧しい者でも、森に入りさえすれば食べものを得られるので、この国では飢える民が居なかった。
しかも、獰猛な獣も居ない。
浅い層に進むだけであれば子どもだけでも危険はないのだ。
これらは、妖精が人間のために管理してくれているのだと言われている。
「ーーけれども、万が一森に入ったとして、決して奥へ行ってはなりませんぞ」
公爵は口を酸っぱくして言っていた。
「森の奥は妖精の領域です。
彼らは温厚で、人好きですが、身内に危害を加えた者には容赦ない報復を行なうとも言われています。
ーー実際、神話の時代に、妖精王リュドゥミランタナの怒りに触れて滅ぼされた集落があったと伝わっています」
私は適当に聞き流していた。
こんなふうに高い塔に閉じ込められ、勉強漬けの毎日。森になんかいけるわけがないのに無駄な話を、と憤る気持ちがあったのだ。
気がつくと、木々の合間に見える空は薔薇色をしていて、夜がすぐそこまで来ていることがわかる。
どこからか獣の鳴き声まで聞こえたような気がして、私は怖くなった。
何も食べずにずっと走って、歩いてをくり返してきたので、ひどい空腹も覚えていた。
そのまま森の奥を彷徨っていると、太く見上げるほど背の高い木の幹に、大きな空洞を見つけた。
寄りかかったままなら入れそうな大きさだったので、私はとりあえずそこに入り、身体を休める。
窮屈だったが、すっかり疲れていたのか、泥のように眠った。
目を覚ますと、粗末な天井があった。
驚いて跳ね起き、辺りを見回す。
そこには、私と同じくらいか、少し下ほどの年ごろに見える少女がいた。
彼女は調理場でなにかを拵えているらしい。
背中に流した髪の毛は、信じられないくらい美しい色彩をしていて、ーーそして、そこから翅が二枚見えて、はっと息を飲んだ。
身じろぎしたときに音を立ててしまったのだろう。少女がこちらを振り返る。
「あ、おきたの?」
少女は甘ったるい舌足らずな感じでそう言うと、にこにこしながら、なにか呪文のようなものを唱えた。
水色の風が吹いて、私の身体はふわりと後ろに倒れ込む。
ただし、頭を打つことはなく、柔らかなクッションの上に寝転ぶときのような心地であった。
その上にふとんがかけられたが、彼女は手をつかっていない。少女は冷たいタオルを私の額に乗せた。
「ごはんをあげまあす」
そう言うと彼女は、奥に備え付けられた調理場のほうへ歩いていく。
止めようとしたが、身体が縫い留められたように動けない。
「ご病気の人は、ちゃんと休んでて! めっ」
彼女は人差し指を振りながらそう言うと、調理場に立ち、オーブンからパンを取り出した。
そこにバターを落とし、塗り拡げ、その上から黒い粉をぱらぱらとかけているようだ。
「できましたー! はい、どうぞ」
少女は皿に乗せた薄くて四角いパンを私に手渡した。私はこわごわそれを受け取る。
見た目はどうにも不気味なのだが、なんとも甘くいいにおいが立ち昇っている。
思い切って端のほうからかじってみた。
「おいしいでしょう?」
少女はにこにこと笑う。
私は頷いた。
バターの塩気に、甘い粉や、そのしゃりしゃりとした食感が絶妙に合う。一気に平らげると、胃のあたりがじくじくと痛みだした。
ここに来て私は、毒をもられたのだと思い、少女を睨めつけた。
「ああ、フリフラヴィアリア! ーー勝手にキッチンに立ったらいけないっていったでしょう?」
その子の姉だろうか。やや年上の少女が、扉を開けて駆け込んできた。
その人もまた複雑な色彩に、彼女より多い四枚の翅を持っている。
「まさか、寝起きのあの子にこれを食べさせたの?」
「そうだよ。だって、ココア味でおいしいんだもん! おいしいものを食べたら、きっと元気が出るでしょ」
得意げに胸を張る彼女を見て、年上の少女は頭を抱えた。
「ーーあのねえ。弱っているときに、こういうものはよくないのよ。
パンをあげるならミルクで煮てお粥にしたほうがいいわ」
するとフリフラヴィアリアと呼ばれた少女は少し口を尖らせて、ふたたび調理場のほうへと戻っていった。
年上の少女が、私の近くまでやってくる。
フリフラヴィアリアとよく似た面立ちにどきりと見入っていると、彼女は艶然とほほ笑んだ。
そして、私の耳元にそっと囁いた。
「ーーこの集落で見聞きしたことを漏らせば、許しはしないぞ」
私がぞくりと固まっていると、妖精の少女は何事も無かったかのように離れて行った。
それからの日々は楽しいものだった。
初めこそ恐ろしげであった年上の少女、--驚くべきことにフリフラヴィアリアの母で、チェリーと名乗った。
チェリーの作る食事はおいしくて、食べると不思議と力が湧いてきた。
私たちは朝は作物の世話をし、野原でサンドイッチを食べ、午後は森を走り回り、並んで昼寝をした。
夕方になると青いきのこでできた家に戻り、フリフラヴィアリアとその家族とともに食卓を囲んだ。
それは、とても心穏やかで幸せな時間だった。
迎えに来たのは、公爵であった。
集落のはずれに、この村に似つかわしくない、貴族の建物のような大きな屋敷がある。
そこに招かれたとき、嫌な予感がした。そして、それは正解だった。
数日ぶりに会う公爵は、すっかり窶れ、老け込んでいた。
彼と共に居たのは、長老と皆に呼ばれている老齢の妖精。
私が身を硬くしていると、公爵はこちらに気づいて軽く目を見開いた。
その目にはみるみる涙が滲み、彼はこちらに駆けてくると、私を硬く抱きとめた。
「--ご無事でよかった……」
それから驚くべきことを聞いた。
たった数日ここに居ただけなのだが、外では既に数週間が経っていたのだ。
「あんたは妹の末裔だから特別にここに招いたが、次はないよ」
長老が言うと、公爵は深々と頭を下げ、神妙な面持ちで頷き、感謝の言葉を述べた。
それから長老は私の頭に触れた。
その手から、ふわりとしゃぼん玉のようなものが飛び出して、僕の目の前でぱちんと弾ける。
「妖精の集落に入る方法は誰にも話してはいけないよ。
--だんだんと記憶が薄れていく魔法をかけたから、恐らくそのうち忘れてしまうだろうがね」
私たちは森の出口に立った。
そのとき、フリフラヴィアリアが泣きながら駆けてきた。
「ヴィー、いってしまうの?」
いまだ舌足らずな彼女は、ギデオンという私の名をうまく呼ぶことが出来ずに、ヴィーと呼んでいたのだ。
私もまた名残惜しくなった。
そして、いつだったか公爵が話していたことを思い出す。
フリフラヴィアリアの元へと駆け寄り「大人になったら、私の妃になってくれないか?」と訊いた。
彼女はにこにこして頷き、私はこぼれそうになる涙に気づかれぬよう、集落の境界を走って越えた。
だから知らなかったのだ。
彼女が消えてしまったことも、記憶を消す魔法をかけたことを長老が後悔したことも。
それから五年が経った。僕は公爵に呼ばれた。
あれから公爵は厳しすぎるきらいがなくなり、僕は彼の正しい部分だけに触れて、どんどん知識を吸収していた。
実の息子を甘やかしていたら、軟弱でそれでいて残虐な性格になってしまった、だから厳しくするべきだと思ったのだと、彼は話し、そして謝った。
僕は流行病で療養していたこととなり、妖精の集落にいたことを知っているのは、両親と公爵だけだ。
「今日は、あなたに大切な話があって参りました」
公爵はそう切り出した。それから私の瞳の奥を覗き込む。
「--やはり。以前から気にはなっていたのだが……これは印だ」
「しるし?」
私は首をかしげる。
「殿下の瞳の中に、明るい水色で、花のような紋章が散っています。これは、妖精の番であるしるし」
「--妖精の、つがい?」
私の脳裏には、今はもう顔も思い出せない、フリフラヴィアリアがかけてくる様子がふと浮かんだ。
「殿下は、妖精の少女に求婚なさいましたね?」
私の顔が熱くなる。それを答えだと取ったようで、公爵の顔は青ざめ、そして、ため息をついた。
「妖精は、人間と恋に落ち、思いが通い合うと、その身が雫となって消えてしまいます」
公爵の言葉に、ひゅっと息を飲む。
「そして、人間として生まれ変わったり、すでに生きている人間の魂に寄生します。これを妖精の愛し子といいます。
その愛し子と想いを交わした人間の瞳には、しるしが刻まれるのです。シブレベリーの花の形の。
このことは、今はもう、王家とわが家にしか伝わっていないでしょう。--初代王妃の姫が降嫁した家ですからな」
「フリフラヴィアリアは……」
私は次の句が継げなかった。
「--生きていますよ。私の孫娘として生まれ、次の冬で五歳になります。
殿下には、何としてもあの子を娶ってもらいたい」
公爵は、射抜くような目をして言った。
「愛し子は、つがいを失うと死にます。だからこそ、あの子を決して捨ててはなりません。
--それがあなたにできる罪滅ぼしでしょう」
「罪滅ぼし?」
「あなたがチェリーと呼んでいた母妖精は、娘を喪ったのです」
私は、仲の良い親子であった二人を思い返し、胸が痛くなった。
「また、私からも強くお願いしたいのです」
公爵は眉を下げた。
「我が息子はどうしようもない人間です。無論、愛し子の親となる人間は、なにかしら障りがあると聞いていたものの……
わが家にいれば、あの子はその身を危険にさらすでしょう」
そこで彼は、言葉を濁した。
「幸い、わが家は公爵家です。王妃としてふさわしい教育を施すこともできます。
老公爵がむりやり政略結婚としてねじ込んだという体にすることも可能でしょう。
ですから殿下、どうか、あの子を婚約者としておそばに置き、添い遂げてやってはいただけませんか」
「ミューヴィセン卿、ねじ込むなど必要ない。
私は彼女に求婚する。そして、添い遂げると誓おう」
私が言うと、公爵は祖父の顔をして泣きそうに笑った。
それからしばらくして婚約が整った。
フリフラヴィアリアであった少女、フラヴィア・ミューヴィセンは、美しかった。
顔立ちにもその色彩にもフリフラヴィアリアの面影はないように思えたが、少しずつ記憶が薄れていたので定かではない。
だが、この瞳に刻まれた魔法のせいだろうか。
彼女に出会ってすぐにあの少女だということはわかった。
そして、互いに目を見た瞬間に、涙が止まらなくなった。
フラヴィアにはやや傲慢で、使用人など身分が下のものを見下すきらいがあった。
それは気になったものの、私に対しては優しく気遣いをしてくれる少女で、淑女としても完ぺきであった。
私たちは少しずつ互いの愛情を深めていったと思う。
公爵は数年後に亡くなった。
その頃にはもう、彼への苦手意識はなくなっており、屋敷へ見舞いに行くと、別人のように弱った彼が寝台の上で荒い息をしていた。
「ーー毒を盛られたのやもしれません」
彼は、なんとかそう吐き出した。
「どうか、フラヴィアを」
それだけ言うと、公爵は深い眠りへと落ちていった。しばらく待っていたが目覚めることなく、数日後に彼が亡くなったと知らせを受けた。
そして、公爵位はフラヴィアの父であるアダムが継いだ。
フリフラヴィアリアとしての彼女と過ごした、穏やかで淡いあの記憶は、老妖精に言われた通り、心の中から少しずつ消えていった。
それに焦った私は、覚えている限りの出来事を書き留めておいたのだが、ーーほとんどの記憶が消えてしまったあとに見たそれは、私には物語やおとぎ話のようにしか思えなくなっていた。
そして、ある日のこと。アダムがある令嬢を私に引き合わせた。
モニカ・バルベリと名乗ったその少女は、ミルクティー色のふわふわとした髪に桃色の瞳の、たいそう愛らしい少女だった。
彼女は私に挨拶をすると、ふと足をもつれさせてこちらへ倒れ込んできた。
その華奢な体を支えようと手を出したとき、ふわりと何かが香った。
それから後のことは、夢を見ているかのようであった。
気がつくとモニカ嬢に夢中になっており、なにかときつい物言いをするフラヴィアのことが疎ましくなっていた。
些細なことに苛立ち、感情が爆発するのも感じた。
自分が自分ではない、別ななにかに作り変えられていくような感覚に恐怖したが、どうすることもできない。
ーー時折正気に戻ることはあった。
だが、フラヴィアへの気持ちが戻ることだけはついぞなかった。
弟が王太子になり、私はフラヴィアの父であるアダムが賜っていた領地を譲り受けることになった。
彼は行方不明になっていたのだが、しばらくしてから、無残な死を遂げていたことがわかったのだ。
「妖精の怒りを買ったのだろう」
そう言っていたのは誰だったのか。
モニカ嬢が辺境の村へと送られたのち、私もまた旧ミューヴィセン領へと出発した。
弟が、生まれた赤子を引き取るかと尋ねてきたが、私は首を振った。
ひどく疲れ切っていた。
モニカ嬢は、毒草を使った違法な香をまとっており、それが魅了の力を持っていたのではという見解であった。
長きに渡り彼女をそばに侍らせていた私は、彼女が消えた後、幻覚や幻聴に悩まされたり、時に暴れだしたり、自傷したりと後遺症が残っていた。
それがなくなるまでにかかったのは、一年。
もう、何も考えたくなかったのだ。
ミューヴィセン領は、王都から遠く離れている。山を二つ越えたところにあるそこは、港町だ。
馬車が王都を抜ける少し前、開け放した窓から、風と一緒に小さな蝶が飛び込んできた。
それは薔薇色と紫色の混じった、夜明けのような色の翅を持っていた。
思わずてのひらを差し出す。
手に止まってくれないだろうか、と思ったが、その蝶はぷいとそっぽを向くように離れた。
それからしばらくふわふわと辺りを飛び回ったあと、金色の粉が、きらきら光りながら落ちてくる。
粉がかからぬよう、思わず手をぶんぶんと振ったが、その粉は目の中へと落ちてきた。ーーそして私は、すべてを思い出したのだ。
運命を取り違えてしまった、そのことを。
ーーー
ギデオン・オズボーン・ルスリエースは、クラウス王の兄である。
もともとは王太子であったものの、婚約者であったフラヴィア・ミューヴィセン公爵令嬢を無情にも身一つで妖精の森の奥地へと捨て置いたことで臣籍降下され、ミューズボーン公爵となった。
ミューヴィセン嬢は後の王妃であり、妖精の愛し子であったと知られる。
王兄ギデオンの所業は妖精たちの怒りに触れ、ルスリエース王国では森から木の実が消え、行方知れずになる者が続出したほか、雨がやまぬことで大きな被害を受けた。
王族である彼の臣籍降下は、それが理由である。
彼は元々は聡明な王子として知られており、その変貌には、禁止薬物ティアーズが関連している。
それは旧ミューヴィセン公爵領に生える毒草「ウィッチズ・ティアドロップ(俗名・魔女の涙)」を調合したもので、魅了の効果があるとされる。
副作用が強く、魅了効果を受けた者は粗暴になるほか、記憶障害も見られ、長期の治療が必要になる。
なお、禁断症状として、ひどい幻覚と幻聴が報告されている。
王兄ギデオンは、その生涯を毒草研究に捧げた。
自らを被検体にしたその研究は苛烈さを極め、美丈夫であったその容貌は、晩年、枯れ木のように貧相になってしまったと伝わっている。
彼はルスリエース王国に存在するほぼ全ての毒草について、解毒薬を生み出すという偉業を成し遂げたが、四十三歳という若さで、実験中に命を落としている。
その亡骸は、王家の墓へと還された。
ピエール・サリム・モンデュー著
『ルスリエース王国研究史 愛し子と妖精の森』(初版:王国歴1023年)




