355:お父さんとオフコラボ!③
お待たせして本当ッに!申し訳ありません!!!!
目の前で起きている惨状を目で見ることしか出来ない自分。なんて無力なんでしょう。
「これはまずい⋯⋯先輩のあの本気受けたら間違いなく死ぬ気がします。まだゆかちゃんは耐えられるとは思いますが⋯⋯」
なんとか突破口を考えるものの、何も浮かばない。
「こうなったら⋯⋯」
そう口にした瞬間に、僕はあの場へ召喚される。
目の前には天使に見える悪魔が二人。
「お願いします!!!!
死にたくないです!!!!
自分だけでも助けてください!!!!」
僕が取った選択肢、それは命乞いッ!!
必死さが伝わればきっと⋯⋯!!
「ふふっ」
『あはっ』
目の前にいる二人は妖しく微笑みながら僕を見ている。
「(な、何かがおかしいような⋯⋯)」
『本当にお父さんの言う通りだったね!』
「こういう時、きっと秋夜くんならそう言うと思ってましたから」
まるで全てを見透かしていたかのようなことを笑いながら言う二人。何か嫌な予感がする。
「えっ?な、何の話ですか?」
『きっと秋夜おにーちゃんはみっともなく許してー♡って言うと思ってたって⋯⋯こと♡』
「でも今日は許しませんよ♡」
僕を見下ろすように二人は妖しげにニヤっと笑うと、舌舐めずりをした。
「(あ、これは終わった)」
:ふぅ、目覚め⋯⋯なんだこの状況
:オイオイオイオイオイ、死んだわ皆
:天国から目覚めたと思ったら地獄みたいな天国だった
「せめて⋯⋯お手柔らかにお願いします⋯⋯」
僕に言えるのは、それだけだった。
:諦めてて草
:だいまおうからはにげられない!
:大丈夫、俺らも一緒に死んであげるよ!
「ふふっ♡」
『あはっ♡』
「(ダメだこれ絶対死にましたねこれ)」
♢
「それでは打ち合わせ通りやっていきましょうか」
『うん!』
「秋夜くんはV感が高いんです。
本人は気付いてないかもしれませんけど」
『V感って何?』
「V感は人によって言い方は違いますけどおおまかにはバーチャル感度、この世界で触れられたりしたときに実際に触られたと思ったりする感覚の強度⋯⋯と私は認識しています」
『なるほど⋯⋯』
「あの、唐突に解説始めないでもらえませんか!?」
:唐突な解説助かる
:V感が高い=実際に触れられてると思いやすいってことか
:あー、俺の知り合いV感高くてメス堕ちしたやついたな⋯⋯
:なにそれ怖い
:メス堕ちってなんだよ!?
:ここでは言えない⋯⋯それくらい闇深かった⋯⋯
:逆に気になるんだが!?
「⋯⋯というわけでまず最初は軽く触れ合う感じで行きましょうか」
『うん!こうやっておててを繋いだりするんだよね?』
「あぁ!?コントローラーしか持ってないはずなのにゆかちゃんの手を握ってる気がぁ!?」
:早速感度の高いところ出てて草
:早すぎィ!!
:堕ちたなこれはァ
:秋夜くん即堕ちIVが観れると聞いてやってきました
「じゃあ次は私が⋯⋯」
そう言いながら僕に触れる先輩の手付きはどこかいやらしく、扇状的だ。
「あっあっあっあっ」
「ふふっ、これくらいで困惑していてはこの後が大変ですよ?」
『まだ枠は30分以上あるんだよ?』
「無理無理無理っす!!!」
「ハルトくんの口癖移ってますよ」
:口癖変わるほどヤバいのか
:体験してみたいような怖いような
:これASMRも付加されてるってお前ら忘れてないか?
:つまり天獄か⋯⋯
「ほら、これからが本番ですよ」
「ちょっ、先輩⋯⋯」
顔を赤らめた先輩が目の前に来た。
演技なのは分かってはいるけれど、息も荒くまるで⋯⋯薄い本でよくある発情期を迎えた獣人のような、そんな雰囲気を纏っている。
:なんか⋯⋯どすけべな香りがする⋯⋯
:息の荒さとか、ちょっとエッすぎる
:待って待って待って秋夜くんだけずるい!!!
:私もゆりちゃんとどすけべ百合えっちしたい!!
:お前ら落ち着け、ここにいるのは全員男だぞ
:男ッ!?!?
:初見です。ここにいるのが全員男ってマ?
:マジです
:しかもゆりちゃんとゆかちゃんはリアル親子だぞ
:親子ッ!?!?!?
:あーあ、また脳が焼かれた人がいるよ
「ふふっ、皆には言えませんね。
秋夜くんがこんなに、変態だったなんて」
「ち、違ッ」
「ほら、ここはこんなになってる」
そう言いながら頬に触れる先輩。言い方がやらしいのは勘弁していただけませんかね?しかも、リアルで触ってないですよね??
「言い方ァ!」
「ふふっ、もうこんなに熱くなってるのに⋯⋯身体は正直。でも⋯⋯この悪いお口はなかなか素直になれないんですね」
「だから言い方ァ!?」
何を考えてるんですかこの人は!?
:ツッコミがあまりにも激しすぎて草
:ゆりちゃんなんて言ってるのか若干聞こえない!
:秋夜くんたじたじで草
『ボクのこと、忘れてないかな?』
後ろから囁くように忘れていた人の声が聞こえる。
『ぎゅーってするのが好きなんだよね、お兄ちゃん?』
「あら、ゆかちゃんってば大胆ですね。
それじゃあ私も⋯⋯」
『「ぎゅー♡」』
「あ、ああああああああああああああああ!!!!」
VR空間とはいえ、サンドイッチハグはヤバい、意識が持っていかれそうです。
「グッ⋯⋯はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯」
「へぇ、耐えましたか」
『凄い!ハルトお兄ちゃんなら間違いなく倒れてたと思うよ!』
そう言いながらもハグをやめない二人。常にスリップダメージを受けているような感じですが、なんとか耐え切ることが出来ました。
そう思った瞬間——
「じゃあご褒美です」
「はむっ」
すると小声で砂糖を吐くほど甘い声で囁いて来る先輩。僕を溶けさせるくらい、砂糖よりもハチミツよりも甘い甘ーい声。
反対では耳に息を吹きかけてくるゆかちゃん。
こんな状況で、どうしろと言うのか。
僕が何をしたと言うのか。
先輩、僕は頑張りましたよね?
ハルト先輩、僕もそっちへ行きますね。
『ゲブォォォォ!?』
「おや、堕ちてしまいましたか」
最後に見えた二人の表情は⋯⋯壊れたおもちゃを見るような、そんな表情でした。
お久しぶりです。
先々週くらいにカクヨムとXでは告知をしていたのですが
失恋VTuberのコミカライズの終了が決定し、それに伴う過剰なストレスで躁鬱状態になっていました。
少し失うものもありましたが、なんとかメンタルも多少回復しまして今回から更新を再開しようと思います。
とりあえずは週1更新にはなりますが、ねね活の進捗次第で週2くらい更新出来たらなーと考えています。
コミカライズ終わるからといってこちらを無理矢理終わらせるような無責任なことはしないので安心してくださいね!




