298:WCS本戦結果発表!
お待たせしました!!!
ちょっと体調不良が続いていて更新が遅くなってしまいました⋯⋯
とうとう結果発表の時間がやって来た。先輩と一緒に控え室から出て、会場の方へ向かうとステージに今回の出場者達が集められた。
既に衣装審査も終え、さっきのパフォーマンス審査の結果を合わせて、その合計でチャンピオンが決まるんだとか。
僕ら以外の出場者達が得点発表されていくと、それに合わせて会場は大盛り上がり。僕らもそろそろ発表タイミングが近付いて来て、緊張で胸が張り裂けそうになる。
「い、いよいよだね⋯⋯」
「は、はい⋯⋯凄く緊張します⋯⋯」
先輩は小声で周りに聞こえないように僕にそう囁いてくる。僕も緊張が凄いのもあって先輩に同じように小さな声で返事をする。
すると先輩が、ぎゅっと僕の手を握った。
「!?」
「大丈夫、結果はどうあれ、わたし達は頑張ったんだもん。自信持っていこ?」
「はい!」
先輩にそう言われると不思議と緊張が和らいできた。
『それでは次は、日本代表の二人!』
『衣装審査85点、ステージ審査95点、合計180点で、なんと現在暫定トップになります!』
「えっ」
「嘘っ!?」
なんと僕達が今回の暫定トップになった、そう聞こえてきた。もしかして、夢?
『まず、衣装ですが、かなりクオリティが高かったです。ですが、少し残念だったのは小物に力が入っていなかったのか、少しクオリティが残念でした』
「うぐっ、衣装に意識行ってたから小物は結構雑だったから否定できないや⋯⋯」
「僕は何も出来ていないから、何かお手伝い出来てたら⋯⋯」
『ですがその分、衣装のクオリティはとても高かったです。ステージの上で衣装のカラーリングすら変えてしまう、あの演出も合間って小物に対する点以外はほぼ満点と言った評価になってます』
『次にステージ審査の方ですが、今回披露されたコスプレの作品のキャラクターソングに合わせてダンスを披露して頂きました。その曲に合わせ、尚且つ原曲のイメージ通りのパフォーマンス、全てにおいて満点に近いものでした』
かなりの高評価で、僕と先輩は思わずハイタッチを決めそうになってしまった。
それから、残りの人達の審査結果の発表が続き、衣装審査で95点が飛び出して、次のステージ審査が80点で二人で一喜一憂したり、ヒヤッとする事も多かったけれど、最後の一国が出るまで僕達の暫定トップは揺らがなかった。
そして——
『最後の国の衣装審査—75点』
この時点で、僕達の優勝が決まった。
「ゆ、優希くん!やった!やったよ!」
「ぼ、僕達が⋯⋯優勝?」
「服に関する事は3年以上⋯⋯頑張って来て、本当によかった!」
先輩は自分自身の技術力が評価された事がとても嬉しいようで、凄くテンションが上がっていた。
『それでは、優勝した日本代表の二人にインタビューの方させて頂きましょう!』
そう司会者の人が言うと、僕達はステージの上へと歩き出した。ステージに立つと視線が一斉に僕達へ向けられる。配信の時と違って自分自身が見られているからかなり緊張してしまう。
『今回はおめでとうございます!』
「あ、ありがとうございます!」
「ありがとうございます!」
僕と先輩はお礼を言うと、まだお互い信じられないような雰囲気でインタビューに答えていく。先輩の衣装制作技術はどうやって学んだのかとか、原作についての愛を語ってみたりだとか。
先輩は今回の魔法少女ものの漫画が大好きだったらしく、その作品について語りまくっていた。僕はそれを隣で聞いていただけだったけれど、確かにあの漫画は面白かったし、キャラクターも魅力的で、先輩がハマるのも分かってしまう。
そんなインタビューを受けている中で気になる言葉が司会者から飛び出した。
『優勝という事でこれから色々と企業様からお声がかかったりするかと思いますが、どうしていきたいとお考えでしょうか?』
「「企業⋯⋯?」」
どういう事⋯⋯?
『お二人はご存じでは無かったのですか?』
「えっと⋯⋯わたしは、この子と一緒にここに出たいと思っていて、他の事は全く考えていなかったんです⋯⋯」
「ぼ、ボクも、一生懸命やるってことばかりに集中していて、全く考えてなかった⋯⋯かな⋯⋯」
僕は出来る限り白姫ゆかっぽく振る舞いながら答えた。
『なるほど⋯⋯細かい事は後にしまして、次へ行かせて頂きますね』
「「は、はい!」」
『それでは最後に、今のお気持ちを一言、会場の皆さんにお伝えください!』
「きょ、今日は本当にありがとうございました!
次出る時は、全部のクオリティをもっっっと!上げて戻って来ますので、よろしくお願いします!」
先輩は次またここに戻ってくるとそう誓い、会場に手を振った。次は僕も何か言わないと⋯⋯
「今回は、ボクはおんぶに抱っこで、あんまり協力出来ていなかったんだ⋯⋯だから次は、ボクに出来る事を精一杯やって、また皆に笑顔を届けられるように頑張るね!」
「だから、“また”会おうね!」
そう僕が叫ぶと、観客のみんなは大きな声で反応を返してくれた。こんな光景も少しいいかも⋯⋯そう思ってしまうくらいには、一体感があって、凄く楽しい場所だった。
また⋯⋯ここに来たいな。
そして、チャンピオンシップも終わりを迎え、再び控え室に戻ろうとすると、前を歩いていた先輩が振り返った。
「優希くん、楽しかった?」
「はい!ステージに立つのは緊張して、結果発表も心臓が破裂しちゃうかと思いましたけど⋯⋯それ以上に自分の動きで多くの人達を夢中にさせられた⋯⋯それが凄く楽しかったです!」
「ふふっ、だったらまた来年も一緒に出たいな⋯⋯なんて」
「僕なんかでよければ、いつでも声をかけてくださいね!」
「じゃあ、毎回呼んじゃおうかなー?」
「ま、毎回ですか!?」
「ふふっ、冗談⋯⋯かも」
「でも、モデルとしての活動も楽しいけど、こうやってコスプレするのも自分が思っていた以上に楽しかったな⋯⋯」
「次は、何のアニメのコスプレしよっか?」
「じゃあ、次は僕が考えておきます!」
「期待してるね?」
「はい!」
そんな話をしながら僕らは再び控え室に入っていった。
3巻、お陰様で結構売れ行きが良い感じらしく、とてもありがたい限りです!
4巻、5巻と続けていく為にも、まだ買ってないよ!って人は是非買っていただけると嬉しいです!
それと、購入報告をくれた読者さんには最大限の感謝を!
感想でお返事したいところなんですが、あんまり時間に余裕がないので、暇ができたらお返ししていこうと思っています⋯⋯!(流石に過去の分まで返すと大変なので直近の数話でご勘弁を⋯⋯)




