ガーディンの邸宅⑧
「すみません、あの少女には一部の道具を盗まれた挙句逃げられてしまいました...」
レイナ達がガーディン様にそう伝えているのが見えました。
「ふむ...、まあいいだろうあんな小娘1人逃した所で本当に欲しい物は手に入ったのだからな...」
そう言いながら私の方を見てくるガーディン様。
「あの...、着替え終わりました」
「おおっ...、ケロナにはよく似合うと思っていたがやはりよく似合っているなぁ...♡」
私はいつものメイド服に着替えただけなのですが、なぜかガーディン様は凄く喜ばれてしまいました。
「これから毎日その服を着て私の為に働いてくれよ、ケロナ」
「...? 承知いたしました」
いつもこの服で彼の為にお仕事をさせて頂いていたはずなのに今更どうしてそのような事を言うのでしょうか?、理解に苦しみます。
「ではまずは...、掃除でもしてもらおうか、今日の朝に薄汚い少女がケロナの部屋で寝ていたのだからな、きっちり清掃しておくように」
その言葉に私はこう返しました。
「はいっ! 分かりました!」




