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ガーディンの邸宅⑦

 ちゅんちゅん...。


 鳥の鳴き声で私は目を覚ます。


「ふあぁ...よく寝た...」


 私が目を覚ますと()()()()()()が側にいました。


「あっ...ケロナお姉ちゃんおはよう...」


 黒髪の少女は私の事をお姉ちゃんと呼んでくるのですが覚えがありません。


「誰...?」


「お姉ちゃん...?」


 何故か不安そうな表情を浮かべている少女に私がなんて返せばいいのか分からないでいると...。


 バタンと扉が開いてガーディン()とレイナ、そしてこの屋敷もう1人のメイドであるソーラという緑髪のエルフが姿を表しました。


「おおっ! ケロナ大丈夫だったか!?」


「ガーディン様?、この子は...」


「その少女は私の家に盗みに入ったネズミだ! 今すぐ叩き出す! レイナ! ソーラ! やれ!!」


「えっ...? えっ...?」


 驚く少女に問答無用な魔法を使い続けるレイナとソーラ。


 レイナが火炎の魔法で少女を焼き払おうとすると少女も魔法で反撃してきたのだが、隙だらけの背後からソーラは風の魔法で肉を切り裂く!!。


「あっ!」


 少女は苦悶の声をあげながら逃走を図った!!。


「姉ちゃんも早く!!」


 何故か私に手を差し伸べてくる少女に思わず「なんで...?」と答えてしまいました。


「ッ!!」


 私の呟いた言葉を少女がどう捉えたのかはわかりませんが、凄く悲しそうな顔で涙を流して走り去る。


「あのネズミを逃すな!! 捕まえ次第この邸宅から叩き出せ!!」


 ガーディン様の命令に2人のメイドはコクリと頷き少女を追うように走った。


「ケロナよ、私の不注意でお前に怪我をさせるところだったな、この邸宅の主人として不甲斐ないところを見せてしまった...、どうかこの私を許してほしい」


 そう()()に言われては許すしかありません。


「いえ、お顔をおあげくださいガーディン様、このケロナはガーディン様にお使えして日は浅いですが礼儀作法くらいは学んでいると自負しております、目上の方に頭を下げさせるなんてとんでもない!」


 私の答えに彼はニヤリと笑いながらこう呟いてきた。


「では...この私を許してくれるというのか?」


「当然です、それとあの少女...、私に危害を与えるような素振りを見せなかったような...」


 朝から不可解なことばかり起こっていますが大丈夫なのでしょうか?。


 私は胸に手を当てて深く深呼吸を行うのでした。

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