表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

78/568

黒い水

『【砂鉄水】』


 私の言葉と共に周囲の土から水と砂鉄を組み合わせて行く...。


「なんだ...? 水がどんどん黒く...!」


 平原に水が現れるのは魔法だと理解できていた盗賊達も水が黒くなると言う現象に度肝を抜かれていました。


「...お前ら覚悟しておけ!」


 この中では1番えらそうな盗賊が声を発して皆を鼓舞しているが問題はない。


『...ヒヒっ』


 私は逃げない盗賊達をみて思わず上記の様な声を漏らしていた。


 この状況になっても逃げないこいつらの図太さに感謝していたのだ。


 片手に作り上げた丸い水の球体が全て黒に染まった瞬間から地獄が始まった。


「ガッ!?」


 いきなり盗賊団のうち数名が足を抱えだす!!。


「どうした!!」


 そう言って仲間に近づく盗賊も私は餌食にしていた。


 何をしていたのかと言うと、奴らの足元に小さな水の短剣を作りあげ、足の裏を切り裂いていたのだ。


 初見ではまず躱すことの出来ない技なので対処のしようなどないのである。


 1人、また1人と私の罠に面白いようにかかってくれるのがおかしくってしょうがない。


「お前ら!! 仲間に近づくな!! あれは罠だ!!」


 奴らがそれに気がついた時にはすでに5人が私の罠にかかっていた。


『あれ? 意外とすぐにバレちゃったね...、じゃあこれはどう?』


 私は次に右手を振って大きな波を起こす。


 平原がまるで山の様に膨れ上がったかと思えば、雪崩のような量の黒い水が突如として現れて奴らに襲いかかる!!。


「なんだ...アレは!!」


 奴らの悲鳴や絶叫が聞こえてくるので()()()()


 私の【砂鉄水】は性質こそ水と相違ないのだが、切れ味が名刀程もある。


 つまり、金属としての性質を強くすれば硬く鋭くなり、水としての性質を強くすれば柔らかくなるのだ。


 硬さと柔らかさのコラボレーションが奴らの悲鳴をより際立たせる原因となっている。


 あいつらは今、黒い海の中で大量の剣と一緒に踊り狂っているのだから...。


 私が空中で黒い海を3回ほど動かすと魔法を解いた。


 と同時に大量の死体が空から降ってくる。


 それらは全て苦悶の表情を浮かべながら、まるで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


『...つまんないな、まだまだ暴れたりないんだけど』


 そう私が呟く中、「うっ」と声を漏らす音が死体の中から現れた事に歓喜の笑みを浮かべる私なのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ