馬車の旅
私とサラは馬車の中で揺られていた...。
「ねえ姉ちゃん...」
「なに?」
「死ぬってどう言う事なんだろう...」
突然こんな事を聞いてくる彼女に私はこう返した。
「なんでそう思ったの?」
彼女は私の顔を見ながらこう呟く。
「...私って父ちゃんと母ちゃんが死んでからトミーおじさんに育てて貰ってたんだけど...、そのおじさんも死んじゃって今度はディール達までも死んじゃったんだよね...」
急にガクガクと体が震え出す彼女に私は視線を落とした。
「怖いの...、父ちゃんと母ちゃん...、トミーおじさんに村の皆...、そして今回はディール達...、じゃあ次は...」
そこまで言いかけた彼女の体を優しく抱きしめる私。
「えっ...?」
急に私が抱きしめたせいか彼女はキョトンとしていた。
「ふふっ...、大丈夫、私はサラが一人前になるまでずっと一緒にいるつもりだよ...」
「...本当に?」
涙目になりながらそう答える彼女に笑顔で答える私。
「本当だよ、私はずっとサラのお姉ちゃんでサラの味方だから!」
彼女の涙を拭きながらゆっくりしていると...。
「ほほぉ...姉妹仲良くいい関係ですなぁ...」
と声をかけてくる人物がいるのでした。




