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かつての仲間達との決闘④

 私が倒れたであろうレイナを確認する為に壁の向こう側に回り込もうとすると...。


 ザッ! と言う人の動く音が聞こえてきました。


 私は彼女の特攻を待ち構えて応戦します。


 案の定彼女は自身に身体強化の魔法をかけて肉弾戦を仕掛けてきました。


 でもそれは本来魔法職であるレイナがいきなり特攻を仕掛けてくるからこその初見殺しであり、彼女が格闘戦もそこそこいけると分かっている私に通じる手ではありません。


 大体、私とレイナでは身体能力が違いすぎました。


 いくら補助魔法で身体能力を上げたとしたも所詮は魔法使いの肉体。


【魔物】の強度には程遠く及びません。


 つまり、私は彼女の拳を受け放題。


 しかし、彼女は私の拳1発でワンパンという理不尽過ぎるほどの差があるのです。


 今もこうして彼女の拳を何発か急所にもらいましたが、むしろ【蒼極】のオーラによって守られている所為で彼女の肉体の方にダメージが通っていました。


「くっ...!」


 彼女は肉弾戦が不利だと判断すると後ろに飛び退いて再び魔法合戦を行ってきます。


「【私の物語(レイナ・エピソード)】!!」


 先ほどと同じく想像を絶する閃光が私を包み込む!!


 至近距離からの最強魔法はインパクトがありますが、私には効きません。


【蒼極】のオーラが私の身を守ってくれているのですから...。


 無傷で佇む私を見て彼女は言いました。


「相変わらずインチキくさい能力ですね...、これだけの至近距離で撃ってもノーダメージですか...」


 彼女の顔は若干ひきつっていましたが、少し笑っているようにも見えるのでした。

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