表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

526/568

高級ウサ豚③

「くんくんくん...」


 ポニーは鼻をひくつかせながらウサ豚の丸焼きに齧り付きました。


 昨日も干し肉を貪っていましたが、今回の丸焼肉も同様に齧り付いています。


「ポニーさん! ちゃんとナイフがあるんですからこれを使ってください!」


 そう私が言っても彼女はただキツイ表情で私の事を威嚇してくるので困りものですね。


「ガツガツガツ!!!」


 むしゃぶりつく様に食べ尽くすと彼女はすぐさま自室に戻ってしまう。


 昨日から誰とも一言も話さず、自分の部屋に篭りっきりなのが少し腹が立ちました。


 私は思わず彼女の部屋に向かいノックをしてみます。


 コンコン。


「ポニーさん?」


 やっぱり返事はありません。


「入りますよ」


 私がそう呟きながら彼女の部屋に入ってみると...。


「なんですかこれ...!」


 私は思わず驚いてしまいました。


 私はただ一部屋を彼女に貸していただけなのですが、その部屋が早くも彼女の作った武器で一杯になってたのです!


 いや...、そもそも私は彼女に武器を作れとも言っていませんし、第一素材はどうしているのでしょうか?


 そう思うと興味が湧いたので、私は彼女の側に近づき武器の作り方を見てみる事にしました。


 まず土を魔法で作り出し、それを手に取って槌で叩く彼女。


 すると...。


(えっ!? 土が鉄に変わった!?)


 彼女は大量の砂を鉄に変える能力を持っている様でした。


 この部屋が砂埃で凄いのもそれが原因でしょう。


 そしてそれを炉の中に放り込みしばらく熱した後剣の形に伸ばしていました。


 普通剣を打つ時の音が外にも聞こえるはずなのですが、彼女は防音の魔法も持っている様で外に金属を叩く音が全く聞こえてこない様に配慮しているのも凄い点だと思います。


 そして出来上がった剣の出来は【素晴らしい】の一言に尽きる物でした。


 私はその能力を見てこう思いました。


(これは...お金になりますね♡)


 私はポニーさんの肩に手を伸ばしてこう囁きます♡


「ポニーさん♡ ちょっと商談の話をしましょうか♡」


 そう呟く私に彼女はいつものキツイ目をしながら睨んでくるのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ