蒼黒と金の衝突
大気が揺れ動く程の魔力が轟音を鳴らし、この大地から全ての砂鉄を徴収する!!
「ガァァァァァ!!!!」
ケロナは獣のような咆哮を上げてアポロに攻撃を開始した!
ギュリリリリ!!!! と言う不吉な金属音を鳴らしている砂鉄の渦がアポロの周りを囲み込み強制的に血祭りに上げようとしている!
「【砂鉄の螺旋☆】!!」
常人であれば黒い海に飲まれた場合肉片も残らないのだが、彼は違っていた。
片手を振り上げただけで驚異の渦巻きを完全に四散させる!
「【女神の鎧】」
彼が見に纏っている金色に光るそれは、絶大な防御力を誇っているようでした。
凄まじいケロナの攻撃を完全にシャットアウトしている現実に思わず息を飲むしかありません。
しかし、全く怯む様子を見せないケロナは攻撃を更に続行しました。
「【蒼極】!!」
彼女の言葉と共に今度は蒼きオーラがケロナを包み込み身体能力を跳ね上げる!
目で追うことですら躊躇うほどのスピードで殴りかかるケロナでしたが...。
「うあっ!!」
「ケロナ!?」
殴ったはずのケロナの方がダメージを負っていました!
その様子を見たアポロは静かにこう呟く。
「愚かな...、神の祝福を受けた【女神の鎧】に邪悪なる者である【次元龍】を宿した者が触れればそうなるのは当然だ」
しかし、焼けただれた拳を水の回復魔法で瞬時に回復させ、すぐ様攻撃に転じるケロナなのでした。




