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形勢逆転

 エリーゼさんが前衛を務めプラルさんとキィアが中衛を守り、その後ろの後衛に私とサラが待ち構えると言う理想的な陣形を構えました。


 流石のカトラも5対1で私たちに勝てるとは思っていないでしょう。


「諦めて早くこの結界を解きなさい! 私達はケロナを追わなくてはいけないんです!」


 そう、さっきまで少しぼ〜っとしていましたが、大きな黒い牛がケロナと共に空へと飛び去ったのを思い出しました。


「くっ...、わかりました」


 彼女が結界を解くと私達は一斉に外へと向かったのですが...。


「何で町が燃えているのですか!?」


 そう叫んだ瞬間に手裏剣が私の方に目掛けて飛んできました。


「危ない!!」


 プラルがそう叫びながら咄嗟に返しの手裏剣を投げてくれたおかげでなんとか助かりました。


「プラルさん、助かりました」


 私はそう言いながらすぐさま神社の中に戻り外の様子を観察します。


「...取り囲まれていますね」


 この神社を中心にして四方八方に敵の気配を感じました。


 しかし、全員気配を消すのが上手いのか消えたり現れたりするので位置をうまく掴めません。


「暗殺者の集団、という事は!」


 そう! 【イーグル団】の登場でした!


「レイナさん!!」


「えっ!?」


 いつの間にか私の背後に忍び寄っていた【イーグル団】の首をはねたのはプラルさんでした。


「大丈夫ですか!? レイナさん!」


「ええ! 助かりました!」


 血をべったりと刀に付着させながらも私の心配をしてくる彼女に私は感謝を伝えました。


 私達の中で唯一プラルさんだけは奴らの足取りを掴めるようです。


「こうなったらプラルさん、貴女だけが頼りです! 奴らの気配を感じ取ったら私達に教えてください!」


「はいっ!」


 彼女はそう呟くと耳を澄ませて気配を辿り始めるのでした。

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