【赤眼の白豹】②
私が城の頂上に降り立つと、そこには赤く眼を光らせた白豹が待ち受けていました。
息を荒らげながら殺気だった視線を私に送り続けているのでこいつの居場所はすぐに分かった。
「かなりご立腹なようだけど、私の方が怒ってるんだよ...」
私は怒りの感情をどうにか抑え込み、目の前にいる白豹に目を向ける。
「行くぞっ!!」
この前戦った時のように高速で近づいて蹴りを決めようとしたのだが...。
ザシュ...。
と言う肉の切れる音と共に私は出血していた。
「なっ!? 刃物!? どこから?」
私が一度距離をあけて観察してみるとその正体に脅迫する。
「まさか...! 死体の血を操って刃物にしているとでも言うの!?」
そう!! 【赤眼の白豹】は死体から血液を集めてそれを形取り複数の刃を形成していたのだ。
ひとつひとつは小さいが何せ数が多い。
「ガァァ!!」
それが奴の咆哮と共に私に襲いかかってくる!!。
「くっ!!」
手で触れる事ができないので躱すしかないのだが、このままでは近づく事ができないし、時間が経つごとに奴の手数が増えていく!!。
(このままじゃジリ貧だ...、とにかく隙を突いて短期決戦を狙うしかない!!)
私は回避に専念しながらも、必殺の一撃を叩き込む準備を整えるのでした。




