森のご馳走
丸焼きにしたモンスターの肉を2人でかぶりついているのだが、やはり味気ない。
「う〜ん...、やっぱり焼いただけじゃ肉の味しかしないよね...、香辛料とか買うお金も早く調達しないと...」
そう呟く私に対し、サラはニコニコと笑いながら丸焼き肉を食べていました。
「そう? 私はこのままでも充分おいしいと思うけどな〜」
「美味しいけど...、味気ないからね、ああ〜本腰入れてお金稼がないと本気でやばいかも...」
まだ子供なサラはあっけらかんとしているが、こんな食事ばかりしていると絶対に体の調子を崩すに決まっている。
そう考えた私は森の中に目を移して他の食べ物に焦点を当てました。
(...そういえば森の中にある植物だったら勝手に食べても良いって言ってたな)
一応ギルドの職員にも聞いたのだが、森の中にあるものはギルドが管理しているものなので好きに取っても良いという事だった。
勿論取った個数は提示しないといけないのだが、その場で食べる分に問題ないとの事。
なので私は木の実をやキノコを集めて食べてみたのだが...。
「やっぱり味気ない...」
美味しいことには美味しいのだが、やっぱり味は薄かった。
まあ、サラは全部美味しそうに食べていたから無駄ではないんだけどね。
「当面の間の食事はモンスター肉と木の実など森のご馳走になるね...」
スラナ村で培った森の中から食べ物を探す技術って役にたつんだな〜っと思いながら、今食べる分とギルドに売る分で分けていくのでした。




