表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

200/568

声②

(こっち...こっちだよ...)


「まただ...」


 私が森の中に入って早4分。


 皆が私の後ろを歩きながら話し始めました。


「ケロナお姉ちゃんどうしたの?」


「なんでも声が聞こえるらしいんですけど...、エリーゼさんには聞こえますか?」


「聞こえませんわ、でも私達には聞こえずケロナお姉様にだけ聞こえる声ってなんだかロマンチックですね...」


 レイナは楽観的なエリーゼの言葉に大きくため息を吐く。


「こんな時にロマンチックとか言っている場合ですか...、私達は遭難しているんですからね!」


「でも、ケロナお姉ちゃんには聞こえているんだからきっと大丈夫だよ、【精神系】の魔法でテレパシーってのがあったからきっとそれで誰かが遭難しているのを察知してくれたんじゃないかな?」


 気楽そうなサラの声に再び大きなため息を吐くレイナ。


「はぁ...、今このパーティで現状をハッキリと理解してるのは私だけなようですね...」


 そう言いつつも私の後をついてきてくれるあたり面倒見は良いようだ。


「ケロナ、早く声のする方向に向かってくださいね、満足したら直ぐに町までの道のりを探しますから」


 そう身近で呟く彼女の声よりも、脳内に直接届く念話のような声の方にばかり注意してしまう私なのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ