192/568
【エリーゼ号】②
私達はしばらく顔を見合わせていましたが、このままではどうしようもない事に気がついてとある作戦を実行に移しました。
まずはこの船の機能で風を操作して波を立てる。
そこにサラとレイナが後方に炎を放ち船を前進させる。
その後で波の勢いを私が水の魔法で加速させて船を動かすと言う物でした。
3人係でめっちゃ魔法力をくってしまいますが、なんとか動き始める【エリーゼ号】。
「凄い! 動いてるよ!」
サラが徐々にだが動き出す船に感動している。
船なのだから動いて当たり前なのだが、誰も操作方法をしらないので取り敢えず沖合に出て追っての心配がなくなってから考えるようにしたのだ。
...。
余談だが、こんな無理をしなくても魔石に魔力を流し込むだけで良いと気がつくのは沖合に出て約2時間後の事でした。
テーブルの上に置いあった説明書にはちゃんと動かしかたが書いてあったので、それを30分ほど読み込んだレイナが運転手として覚醒し、それ以降は順風満帆な船旅が始まるのでした。




