蒼き力
「ほう! 本当に身を挺して少女を守った様だな...、若い割には良くできた娘じゃないか...」
驚くマーカイルの声を聞いて私は自分の身がまだ人形になっていない事に気がつく。
(あれっ? 奴の魔法は私に当たらなかったの?)
そう思ったのですが、たしかに彼の魔法が私に当たった感触はありました。
でも、私の体は5体満足のまましっかりと動いています。
私がまだ人形化されていない事に気がついた彼は驚きの声をあげていました。
「馬鹿な!? なぜ村娘如きが私の人形化を防げるのだ!?」
その声を聞いた時に私には奴の攻撃が効かないのだと理解できました。
何故かはわかりませんが実際効いていないのですから効かないのでしょう。
「貴様...、ただの村娘ではないな!! レベルはいくつだ!!」
そう聞かれたので正直に答える。
「私のレベルは...1だ」
「レ...レベル1の村娘如きが私の魔法を弾いたとでも言うのか!? まぐれに決まっている!!」
乱心した彼が何度も人形化の魔法を私に放つのですが、私に当たった瞬間に蒼いエネルギーの様な物が私の体を包み込み攻撃を弾いていました。
「そんな馬鹿な...!」
これだけのレベル差があると言うのに私を恐れるように見てくるマーカイル。
取り乱したかの様に私に接近してきた彼に私は反撃する。
ドゴっ!!。
(あれっ...?)
レベル1の【村娘】に殴られたレベル125の【傀儡使】は地面に倒れ臥す。
「あがっ!? ガハッ!!」
血を吐きながらこちらを睨みつけてくる彼は人形達に私を襲わせてくるのだが、何故か私の体はスムーズに動く。
まるで戦い慣れた戦士の様に立ち回れているのには自分でも驚きだ。
(右、左...、上...と見せかけての連携)
奴の攻撃を余裕の体捌きで躱し続ける私の動きにサラは驚いていた。
「ケロナ姉ちゃん...、勇者様よりも凄い...!」
純粋な子供だからこそ強さの優劣がわかりやすいのだろう。
現に勇者キィアがパーティがかりでも苦戦していたマーカイルを相手に私は一人で立ち向かえている。
「ぐっ...くそッ...、何なのだお前の体が溢れ出ているその蒼いオーラは...!」
「蒼い...オーラ?」
彼にそう言われてから初めて気がついたのでした。
うぉぉ〜!! ブックマーク10人達成だぁ!!!。
皆ありがとうな!! この調子で目指せブックマーク1000人!!!。
皆の応援のお陰で明日も5話くらい投稿できそうだ!!。




