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【シュライン】の夜⑤

「なんで私の部屋に入ってこれたの?、鍵はかけてたよね?」


 私の質問にエリーゼは答える。


「はい、メイドからケロナお姉様の部屋の合鍵を貸してもらいました」


「じゃあ次に聞くけど、なんで私が寝た頃を見計らって入室してきたの?」


「はい...、実は私...」


 しばらく間を置いてから彼女は顔を真っ赤にしながらこう言いました。


「私...! お姉様と一緒なベッドで眠りにつきたかったんです!」


 意味不明な彼女の言葉に私は終始(?)状態だ。


「エリーゼにはエリーゼ用のベッドがあるよね? ここ自分の家なんだし...」


 そう返す私に彼女は次々に言葉を投げてくる。


「違うんです! 自分のベッドで寝てもそれはただの睡眠にしかならないのです! 私が行いたかったのはケロナお姉様との夜のいとな...」


 そこまで言いかけるとまた黙り込む彼女。


「今、夜の営みって言いかけたよね?」


「うっ...///」


 言葉選びが下手なせいで彼女の悪巧みがどんどん露呈してくるのは面白いのだが、そんな考えを持っていたのかと少しだけ呆れる。


 まあ、今までの言動から彼女にはそっちの気がある事はなんとなくわかっていたんだけどね...。


 私はため息を吐きながら彼女に呟いた。


「明日もダンジョンに挑むんだよ? 今日そんな事をして体力を使ってダンジョン内でヘマをしたらどうするつもりだったの?」


「それは...」


 私の問いに彼女は答えられない。


「まあ良い、今の私はエリーゼの父さんに雇われている身だからね、夜の営みなんて恥ずかしい事はできないけれど、添い寝くらいなら許してあげる」


(それくらいならたま〜にサラにもしてあげているしね...)


 私はベッドに横になってポンポンっと横を叩いた。


「早くしなさい、私はもう眠いの」


 私の言葉に彼女は顔を明るくし、すぐさま私の横に潜り込むのでした。

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