VS魔女
「いいぞ!! やってしまえレイナ!!」
と叫んでいるガーディンを尻目にケロナお姉ちゃんとレイナは凄く静かに互いを見合っていました。
(なんだろうこの戦い...、こっちまでワクワクしてくる...!)
そう思っている私は異常でしょうか?
でも...、お姉ちゃんとレイナの戦いはなんというか今までのようなただの殺し合いとは違う気がします。
先に動いたのはお姉ちゃんでした!!
あいかわらずの素早い動きでレイナの方に近づきますが...!
いきなりピタッと動きを止めて2歩ほど後退りをしました。
なぜお姉ちゃんがそのような行動に出たのかというと...。
「あら? バレてしまいました?」
「抜け目ない奴め、さっきの会話中にエレキネットを地面に貼り付けて地雷のように私がかかるのを待っていたんだな...」
「あらら、すご〜く小さく作っていたのにバレてしまいましたか、小さくても威力は折り紙付きなのでこれで動きを牽制して確実に【電磁銃】を当てようと思ったのに...、現実は厳しいですね...」
ふうっと息を吐いて簡単にえげつない事をやってのけるレイナの戦略は私の探究心を刺激する。
彼女はあんな凄い【電磁銃】を放ちながら【電磁網】を密かに貼っていたのだというのが単純に凄いと思う。
私ではあのレベルの魔法を放ちながら罠を仕込むなんて芸当などとても真似できない。
しかし、それと同時にこうも思った。
(そんな凄い人がガーディンのメイドなんかに志願するかな?)
そう思った私はケロナお姉ちゃんに【洗脳】の魔法をかけつつ、レイナにも同時にかけてみる事にするのでした。




