表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

106/568

囚われてピンチ!!②

「...」


 グチュ...。


 赤く染まった靴を見て笑うガーディン。


「おやぁ? これは死んでしまいましたかな?」


 などと言いながら満面の笑みで血まみれのカイナ姉さんを見下ろす彼の笑みは凄く気持ち悪い。


 まるで悪魔のように醜悪で、人間の悪い部分を全て凝縮したような造形に思わず鳥肌が立つ。


(なんなのこの人...! 人を踏みつけて浮かべる表情がそれなの!?)


 私が彼に対して恐怖の音色を上げていると...。


「さぁて...次はお嬢ちゃんの番かな〜♪」


 と言いながら私に近づいてくる...。


「ひっ!!」


 思わず怖がるような声を上げてしまう私...。


 横たわるお姉さんを見ていると怖がざるおえない。


「まずはどこから殴られたい?」


 そう言いながら私の顎を上げてくる彼。


 私のお腹を触りながら「ここ?」と聞いてくるのがとんでも無く()()


「ハァ...ハァ...ハァ...」


 呼吸が乱れ変な汗をかく...。


 今この場をなんとかする為に脳みそがフル回転し始めた。


 その時になってようやく思い出したのは今回の趣旨だった。


(そうだ...私は!!)


 私はぐっと目をつむって震える声を我慢する。


 そんな私の様子を見て楽しくなったのか体を殴り始めるガーディン。


「おっ? 声を我慢していれば私が飽きるとでも思ったか? むしろ逆だぞ、嫌でも泣かせてやるから覚悟しろ」


 大きな男の拳が私の体に何度も響き渡る...。


「あっ! がっ! ぐっ...!」


「ほらほら声が漏れてるぞ? ちゃんと我慢しないとなぁ?」


 私が声を漏らす度に楽しそうな声を上げる彼でしたが...。


「ふふっ...」


 私が笑い始めると彼は面白くなさそうに私のえりを掴む。


「何がおかしい?」


 そう聞かれたので私は答えてあげた。


「ちょっとおかしくってね...、ガーディンさんって本当に間抜けなんだな〜って思ってさ!!」


 私の言葉に彼はブチ切れた。


「このっ!! 言わせておけば!!」


 拳を思いっきり振りかぶる凄い一撃が私の顔面に届こうとした次の瞬間!!。


「やめときな、この子は私の妹だぞ?」


 と彼の攻撃を止める者が現れるのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ