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お買い物ですよ

お買い物・前編です。

誤字訂正等お願いします。

今日はリュートと共に近くの町に買い物に来ています。お肉は家の周りにいくらでもいるのですが、どうしても野菜や果物、調味料などは買いに来なくてはいけないのですよね。今日はリュートと私の服も買いますが。もちろん未だに男装中ですがなにか?


買い物に来るのがはじめてのリュートは物珍しいのかキョロキョロと周りを見渡しています。ふふふ、私も師匠に連れられて来たときはそんな感じでした。懐かしいものですね。


とりあえずいつも服を買っている店へ行きます。身長が最近よく伸びている気がします。リュートも私と同じくらいですね。これが成長期というものでしょうか。


「お、リリーじゃねぇか。今日はそいつの服か?」


「こんにちは、シールさん。俺と弟の分適当に見繕ってください」


「わかったよ。おーいナズナいるかー?リリーきたぞー」


シールさんが呼んだのは娘さんのナズナさん。私の2つ上で12歳だった気がする。私の12歳はどうなるのでしょうか。学園に入学している年なので不安しかありません。


少ししてからバタバタと音がして息を切らしたナズナさんが2階から降りてくる。


「お待たせ、リリー君!今日もいつもどおりで良いかな?」


「すみませんいつも選んでもらってしまって。今日は弟の分もお願いします」


本当は自分で選びたいのですがこれはスキル育成のためでしてこうして『センス』のスキルを徐々に上げているのです。本当に少しずつしか上がりませんが。


ナズナさんは弟のほうを見てにこっと笑いました。


「分かったわ!リリー君の方はいつも通りとして、弟君は何か好みとかある?」


一瞬話しかけられたことを理解できなかったリュートはボケーとしているので私が話しかけていることを伝えるとあわてて私の後ろに隠れてしまいました。


「あー、すみません。リュートは人見知りですので」


「大丈夫よ。じゃあ適当に選んでくるからくつろいでいて」


「ありがとうございます」


身近に同年代の女の子がいないから緊張しますね。...相手は男と会話していると思っていると思いますが。何でしょう、目から汗が。


「しかしリリーますます男前になったな。もてるだろ?」


「そうですかね。あまり同年代の方と仲良くないですけど」


「いやいやいや、そんなことないだろ。...ナズナ、こいつは強敵だぞ」


「?何か言いました?」


「いや、なんでもねえよ」


しかしリュートは先ほどから一言も喋りませんね。ここまでですか。実は先日リュートを家族にしたいと言う貴族からの手紙が来ていたのですがどうしたのでしょうね。ここまで人見知りだと断ったのでしょうか。その後師匠と何か話していたようですが。


「リリー君、リュート君。こんな感じで良いかな?」


ナズナさんが持って来てくれたのはいつもどおり私好みの服。さすがナズナさんですね。私の好み分かっていますね。


「ありがとうございます。リュートもこれでいいか?」


「は、はい。ありがとうございます」


お、喋りました。どのタイミングで喋るか謎ですね。とりあえずお会計をして店を出ようとします。すると出るところでナズナさんが紙を渡してきます。その紙には「ママリード祭り」の文字が。こちらの世界にも祭りってあるのですね。


「今度の土の日にお祭りがあるの。それその紙なんだけど」


「ありがとうございます」


お祭りですか。懐かしいですね。こちらでも屋台とか出るのでしょうか。おっと考えたらよだれが出てきました。


「それで、えっとね。...なんでもないわ。楽しいからぜひ来てね」


「はい。楽しみにしています」


来週まで待ち遠しいですね。早く来ないかな。

-----

「リリアナ姉さんはお店の人と喋るとき大人の人だね」


「大人の人?ああ、敬語のことか?一応年上の人だしな」


リュートはふーんと言うと何か納得したように笑顔になります。何か喜ばしいことでもあったのでしょうか?最近笑顔が増えて喜ばしいことですがね。


「リリアナ姉さん。僕頑張るからね!」


「おう?頑張れ」


さて後は食材を買いに行きますかね。



ありがとうございました。

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