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#64 ミニワゼシスターズは壁を越えるのデス

エアコンかけてたら、切り忘れたかも。

ちょっと乾燥辛い…‥‥タイマーのセットを忘れずに。

SIDEシアン


 ヴァルハラの手によってポチが連行され、2週間は移動手段が制限されていた。


 とは言え、特に用事もないし、いざとなれば歩いて行っても良いので、特に困るような事はない。



「それに、いざという手段も一つありマス」

「というと?」

「ミニワゼシスターズに馬車を牽かせることも可能なのデス」


 ミニワゼたちの最高時速は200キロほどであり、馬力的には十分問題ないようだ。


 とはいえ、ちょっとミニワゼたちの容姿などから、下手すると虐待のように見えてしまうのでそれは出来るだけ避けたい。


「ついでに言うのであれば、ハクロさんでも馬車は牽けるかと」

【無理ですよ!?】


 思わぬ無茶ぶりにハクロは慌てて返すのであった。




 何にしても、ポチがいない間はちょっとした夏休みのような休暇としておいた方が良いだろう。


 魔法ギルドでの依頼が受注できないので、一応しばし休暇を取る事を伝えるために、ミニワゼに連絡を任せ、魔法ギルドへ向かってもらった。


 言語機能に問題があるため、正確に伝わる可能性は微妙だが、ワゼいわくドーラも参考にしているから問題ないそうだ。


 まあ、言われみれば、確かにドーラも「しゃげぇ」程度しか言ってないのに、その身振り手振りで何を言いたいのかが良く分かるからね…‥‥うん、心って何かでつながるんだなぁ。


 何にしても、この2週間の休暇は休んだり、魔法の訓練をしてより良い活かしかたを考えるのが有意義で有ろう。


 というか、季節的に暑くなってきているし、涼しい室内の方が良い本音もあるけれどね…‥‥



―――――――――――――――――

SIDEツヴァイ&ドライ&フィーア【ミニワゼシスターズ】


「ツー!ツツツ!」

「スー、スス」

「フー」


「えっと‥‥‥つまり、あなたたちの主である、魔法屋のシアンさんは2週間ほど事情があってこれないちうことで良いでしょうか?」

「「「スツフ!」」」


 都市アルバスの魔法ギルドにて、ミニワゼシスターズは受付嬢に対して、シアンたちがしばらくこれない事情を話していた。



「おい、まじかよ‥‥‥あの美女が見れないのか」

「はぁ、事情があるならば仕方がないが…‥‥というか、なんだの3体の人形は?」

「確か、あのシアンとか言う小僧についていたメイドに似ているが‥‥‥」

「あれでよく会話が成り立つよな?」

「「「その通りだよな?」」」


 ギルド内の魔法屋たちはハクロの姿が見られないことに嘆きつつも、あのミニワゼたちの会話がなぜ成り立つのか、非常に疑問に思っていた。


スーだのツーだのと言っているだけなのに、なぜか会話が成り立ってしまう。


 

 色々と疑問がある中、勇気をもって一人の魔法屋が話しかけた。


「お、おい、そこのお嬢ちゃん。何で会話が普通に成り立っているんだ?」

「ツー?ツツツ、ツツー!」

「え?自分でも分からない?」

「フ、フフフー」

「スー!」

「でも問題ない。なぜならば心さえあれば、言語の壁があろうとも乗り越えられる?」


「‥‥‥おい、お前も今、会話が成り立っているぞ」

「はっ!?いや、普通に聞こえるのだが!?」

「まじか!?」

「どれどれ、じゃぁ俺の方も」

「スーッ」

「ええ?お使いできただけだし、もう帰っておこうって?」

「いやいやいやいや!?今の一言にどれだけの容量があるんだよ!!」


 その後も、彼女達が帰るまで魔法屋たちは話しかけてみる。


 だが、何故か本当に会話が成り立ち、傍観者側からすれば何を言っているのかは分からないのに、いざ会話をしてみると何故か内容が分かるという不思議な現象が起きていた。



…‥‥後に、ワゼの手によって改良が施され、傍観者の立場でもわかるようになり、何故自然に会話が成り立ってしまうのか、議論を呼び、ついでにファンクラブも結成されることになるのだが、それはまた別のお話であった。


ミニワゼたちの会話は、なぜ成り立つのか。

数多くある世界の謎に、またひとつ組み込まれることになる。

そんな中、平穏な日々にまたちょとしたことが‥‥‥

次回に続く!


……ドーラを参考にしたシステムのようだが、何をどうしているのかは不明。短い言語の中に、多くの意味が圧縮されているようなのだが…‥‥感覚的に理解できてしまうのは本当に何故なのか?

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