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#352 また聞くことになったのデス

今回から新章。平和だと良いけどなぁ‥‥‥

SIDEシアン


‥‥‥温泉都市を訪れてから半年もすぎないうちに、それは起きた。


【みっぎゃああああああああああああああああああ!!】


 城内に響く、大きな叫び声。


 とはいえそれは、何かに襲撃されたとかそういう理由で起きたものではなく…‥‥




【‥‥‥そう言えば、前にも真夜中に起きたな。ハクロの絶叫】

「凄い叫び声でしたけど…‥‥大丈夫ですの?」


 王城内、特別設立医務室の前にして、僕等は待っていた。


 以前、ソレがあったときは真夜中ではあったが‥‥‥今回は朝方であり、2度目という事かそこまで不安というものはない。


 しいて言うのであれば、ロールが妹たちと供に、僕以上に落ち着きなく動き回っているぐらいであろうか。


「ああああ、気になるにょ気になるにょ気になるにょ」

「落ち着いて、ロール。前にもあったし、ワゼたちが対応しているし、不安にならなくていいよ」

「良くないにょ!!今度はどうなるのか気になるし、新しく増えるのは慣れないにょ!!」

【ふみゅ~?お姉ちゃん、落ち着いて~】

「みー!落ち着くと良いみー!」


 姉より妹たちの方が現状をしっかりと理解して、落ち着くように言って居るのはどうなのだろうか。


 何にしても、これが何なのか僕らは知っている。


 2回目ならまだ叫ぶ可能性も考慮していたが…‥‥それでも、待つしかない。



 そう思っていると扉が開き、ワゼが出てきた。


「ご主人様、無事に処置が終わりまシタ」

「どうだった?」

「今回も、どうやら無事に産めたようデス。とは言えまた、色が違いますが…‥‥」


 そう言いながら、僕らが部屋に入ると、ベッドにハクロが寝かされており、その横には‥‥‥



「‥‥‥前は金とかそういうのだったけど、今回はまた違った色合いだな」

【うう、流石に二度目なら大丈夫かと思っていた自分が甘かったですが‥‥‥でも、無事に産めました】


 ぷるぷると、その慣れない痛みで疲れたせいで震えつつも、ハクロは笑顔を向ける。


 そこにあったのは、前回同様に、ハクロが産み落とした卵。しかも、また2つ。


 今回の色合いは、エメラルドのような薄い緑色の宝石のような卵に、真っ赤に燃え上がるような真紅の卵である。


 そう、彼女はまた、卵を産めたのだ。温泉の効能凄いなぁ…‥‥でも、また普通じゃない卵を産んだなぁ‥‥‥。


「ワゼ、一応聞くけど内部は?」

「不明デス。やはりというか、ご主人様の子供の場合、その詳細を調べる際にどうも妨害されまして、性別・種族共に不明になってしまうようデス」

「それ、わたくしのお腹の方も同じですわよね‥‥‥」


 ふぅっと肩をすくめて告げるワゼの言葉に続け、ミスティアもまた、そのちょっと膨らんだらしいお腹をさすり、そうつぶやいた。



‥‥‥彼女もまた、妊娠が発覚したのである。


 温泉都市の子宝の湯、マジですごい。でも、どうもこっちもこっちで人間なのか、そうでないのか不明らしくて…‥‥大丈夫かな?


 なお、こちらも双子のようであるという事は分かっており、今後一気に4人が増えることが確定した。


「うう、お姉ちゃんとして下の子が増えたことに感涙を隠せないにょ!できればすぐにでも会いたいのに、まだ無理なにょ?」

「無理ですネ。卵の方は約2週間ほど、お腹の中の方は、人間基準で行けば、出産予定日は来年ですが‥‥‥こちらも想定通りにいくのか不明デス」


 姉という立場を高め、なおかつ下の子が増えることに嬉しがっているロールの言葉に対して、ワゼはそう告げる。


 彼女のセンサーとかを使用しても、生まれるまでは分からないという事のようだ。



「…‥‥魔王という立場から生まれる子って、こんなことあるの?」

「データ少ないですからね‥‥‥まぁ、ご主人様の子であればそうだと思うしかないでしょウ」

【ええ、シアンとの子供ですからね】

「彼の子であれば、そうだとしか言えませんわね」

「おとうしゃんの子供であるなら、なっとくするにょ」


…‥‥皆、僕のことどう思っているの?


 少々問いただしたいことが増えたが、まぁそれは放置しよう。


 今はただ、増えるであろう我が子たちの誕生に期待するのみだ。


「…‥‥しかし、性別が分からないのがもどかしいですわね。王子なのか王女なのか、はっきりしてもらわないと困りますわ」

【あー、それわかりますよ。生まれるまでどうなのか、分かりませんもんね】


 母親同士トークを開始されたが‥‥‥今はただ、見守るしかできない。


「念のため、警備を厳重にしておきましょウ。立場的に狙う馬鹿が出ないとも限りませんし、ストレスを減らさないといけませんからネ。新たに増設した特殊シスターズシリーズも稼働させ、誕生するまで気が抜けないように努めマス」

「ああ、そうしてくれればいいかな…‥‥いや、ちょっと待って?今なんか、さらっと聞き逃せない様な言葉が聞こえた気がするんだけど」


‥‥‥見守る以前の問題として、何やら増えていたシスターズに関して問いただしたほうが良さそうであった。


 うん、子供が増えるのは良いけど、勝手にまた何をやってくれているのだろうかこのメイド。もしかして、ストレスって僕の方にしわ寄せされないよね?

+4決定!!

増えるのは良いけど、我が子がまず何になるのか不安になってしまう。

まぁ、元気に生まれてくれればいいのだが…‥‥大丈夫かな?

次回に続く!!



‥‥‥ちょっと考えると、なにげに今回ダブルで双子。この場合って先に生まれたほうが第〇の数字が早くなるんだろうけれども、どうなるかな?

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