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#327 予定通りというべきかデス

SIDEシアン


‥‥‥オークションというだけあって、様々な品が出されている。


 そしてその品々を狙い、限られたコインの中でやりくりし、手に入れたい品を巡る争いは見ごたえがあった。


 品の中には、当然とでも言うかのように偽物が堂々とあったり、偽物どころかさらにやばい劇物の類だったりと、様々なことがあったとはいえ、それなりに楽しむことができている。


「そして気が付けば、雰囲気に飲まれていくつか落札しちゃったけど…‥‥資金、残っているよね?」

「ええ、大丈夫デス」


 楽しむついでに、ちょっとだけならと思って参加してみたら、乗ってしまいました。


 絵画とかそう言うのは良く分からないので、実用的な道具とか、ワゼが利用できると判断したものとか、そう言う類を思わず落札してしまい、ある程度温存しておくつもりが、思わぬぐらい出費してしまった。


 うん、絶対に今後はこういう類に出ないほうがいいかもしれない。




 何にしても、ある程度のコインは残っている中で、いよいよ最後の品の番‥‥‥囚われの子フェンリルが出品されることになった。



『さぁって!!いよいよ本日最後の品、巣だったばかりの若い神獣の子だ!!価格は200コインから!!』

「210!」

「240!」

「256!」


 最後の品にされているだけあって、参加者たちの出資できるコインも最大限ぶつければいいかもしれないが、ここはオークションの場。


 残った分を一気にぶつけるよりも、少しづつつり上げていくのが良いようで、僕らも参加していく。


「276!!」

「280!!」

「282!!」


‥‥‥ペアで参加して、合計600コインはあるはず。


 けれども、全員消費してしまったので、600すべてをかけることは叶わず、限界ギリギリまで挑戦していく。


「291!!」

「316!!」

「320!!」

「‥‥‥335!!」


 徐々に値がつり上がって来たが…‥‥この程度ならば、問題ない!!


「350!!」

「351!」

「357ぁぁぁ!!」








…‥‥結果として、385コインで子フェンリルは落札された。


 つり上げた限界値がここまでと判断され、なんとか無事に落札できたのは良い。


「…‥‥でも、残り10コインって‥‥‥そんなに使ったっけ?」

「色々とつり上げて、やってましたからネ。先にフロンの手で計算による予測で、安全な部分まで留められてよかったデス」

「…‥‥その手が先にあったじゃん!!」


 オークションの雰囲気に飲まれる怖さを、知ったような気がする。


 というか、道理である程度ギリギリまで大丈夫だったわけだよ!!というか、フロンの計算でここまで予測できるなら、先に話してほしかったような気もするよ!!



 何はともあれ、無事に子フェンリルを買い取れて安堵の息をつきたい…‥‥ところだった。



「‥‥‥案の定というべきか、ルール無視というか、そう言う類はいマス」

「ああ、落札できなかった分、帰り道で奪おうとする魂胆か」


 最後まで気が抜けないのが、オークションの本当の恐怖なのかもしれない。


 けれども、その輩たちは分かっているのだろうか?自由になった子フェンリルの強さを。


 僕らに手を出す前に、先にこの子を解放してしまえば‥‥‥あとは、自滅の道まっしぐらである。


 まぁ、ハクロたちへ迷惑をかけられる前に、先に潰しておくか。


【ガウガウッツ!】

「お、やる気か?」

「助けられた分、その恩を返したいようデス」

【シャゲシャゲェ】

「で、こちらもついでに元凶潰してきたので、分化してこの体でやると言っているようデス」

「なるほどなるほど‥‥‥ん?あれ、ドーラいつの間に混ざっているの!?」



何時の間に消費している怖さ。

けれども、一応全部無駄なモノではないので、まだ良いのかもしれない。

後は、こういうオークション後の襲撃者たちを、さっさと潰せばいいだけの話なのだ。

帰るまでが遠足だというような言葉もありつつ、次回に続く!!


‥‥‥子フェンリル、名前がないとやりにくいので次回にきちんと公表予定。それなりにいる中での、ようやく一体の名前が出せそうである。

ちなみにサイズのイメージとしては、超大型犬ぐらい。まだまだポチたちよりもひとまわり、ふたまわりも小さいけど、ヒルドたちが乗って遊べるような、そのぐらいである。

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