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#289 人脈作りも重要なのデス

SIDEシアン


「え?治せる相手がようやく見つかったって?」

「ええ、そうデス」


 騎士王国の第1王子であったレパーク。


 現在、その化け物じみた体を戻すためにワゼが調査を行い、彼は地下深くの牢獄で暴れ出さないように拘束されている中、ようやく治療ができるかもしれないという一報が入った。


【あれから三日ほどしか経過してないが‥‥‥案外、早く見つかるものだな】


 王子が戻るまで滞在することにして、現在ヒルドたちの相手をしていたルルさんが効きつけ、そうつぶやく。


 まぁ、確かにあの騒動から三日程度しかたってないけど…‥‥ワゼたちの情報網を考えると、おかしなことではないだろう。


 あとルルさん、それ大丈夫ですか?全身ヒルドの糸とオルトリンデの羽の抜け毛でコーディネートされてますよ?



「ええ、そしてもう一つ報告ですが、その治せる相手はどうも今回の騒動に心当たりがある人物でもあり、元凶についての情報を得られるかもしれまセン」

「それは確実に得たい情報だよな…‥‥」


 聖剣を変質させ、持ち手を化け物にするような騒動を起こす元凶。


 何者なのかもわからないし、ワゼたちの調査でも未だにつかめない相手の情報を得る機会というのは非常に貴重なものである。


 

「まぁそれ以上は情報収集可能範囲外デス。流石にまだ、海の向こうまでは手を伸ばしきれていまセン」

「海の向こうか…‥‥」


 考えてみれば、この世界ってどういう構造なのだろうか?


 海とかあり、山も谷も川もあるし、前世の地球に似ているっぽいのはまだわかる。


 そして海の向こうにも国があるという事は、大陸とか島国とか、そういうものも存在しているのだろうけれども‥‥‥今まで、気にしたことは無かったな。


 何かと自分の身の回りで低一杯だったというか、そこまで世界を見る暇もなかったというか。


 今後の事も考えると、海を越えた国々なんかもちょっとは気にしたほうがいいのだろうか‥‥?一応、今代の魔王でもあるらしいし、そのあたりでちょっかいをかけてこられる可能性も無きにしも非ずだからね。


 というか、今回の王子がそのいい例というべきか。



 何にしても、怪物化した王子を治せるかもしれないうえに、今回の騒動の元凶についても話を聞けそうなことに、僕等は期待を抱くのであった‥‥‥‥




―――――――――――――――

SIDE???


‥‥‥一方その頃、ボラーン王国へ向けて出港した船の中では、その当人がぐったりと倒れていた。


「‥‥‥兄様‥船酔いしたのでしょうか?」

「違う‥‥‥昨晩、久しぶりに面倒な奴からの連絡が来て、その対応に精神的に疲れただけだ‥‥‥」


 はぁっと溜息を吐きながら倒れ伏しているその人物に対して、その妹らしい方はそっと心の中で合掌する。


 なんとなくでわかるのだ。その相手がどんな面倒な者であり、どの様な面倒ごとが今回持ち込まれてしまったのかを。


「まぁ、その奴自身ではなく、別の奴の元へ行かないといけない面倒さもあるが‥‥‥今代の魔王もとい、この世界での(・・・・・・)魔王相手に喧嘩を売った情報を聞くと、その元凶に非常に心当たりがあるからな‥‥‥」


 頭が痛そうに手を額に抑えつつ、彼はそうつぶやく。


 何処の世界でも、身内に面倒事を抱える人はいるようであった‥‥‥

‥‥‥見つかったのは良いが、これはこれで面倒ごとの予感。

何にしても、治せる手立てが見つかりそうなのは良い事だと思えば良い。

その反面、悪い事もセットみたいだが‥

次回に続く!!


‥‥‥なーんかこの人も苦労人臭が漂うなぁ。苦労人組合でも作るべきか?

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