#104 さぁ、王子王女との話し合いなのデス
ちょっと今回は、面白みがないかもしれない。
いつものほのぼののんびり甘さに戻すためにも、さっさとここは早めるからなぁ‥
SIDEシアン
……朝っぱらから少々騒ぎがあれども、昼頃に僕らは都市アルバスにて第2王女ミスティアとその兄弟達と話し合った。
「……なるほど、つまりこの間のヌルダニアン王国との戦争時に、出て来たのか」
「しかも、今いるメンバーだけでも一国の軍相当って…‥‥」
僕らの話を聞き、王子たちの方は難しい顔になって考え込んだ。
一方で、事情を知っているミスティアの方は何をいまさらと言うような顔をしているし、彼女の姉である第1王女アルティアと言う女性は深く考える事もなく、お茶を飲んでのほほんとしていた。
一応、あの蹂躙戦闘後に、ミスティア経由で王城にも情報は伝わっていたはずだが、どうやら僕らの詳細については王子たちは聞いていなかったらしい。
と言うのも、こういう情報……僕らのような国に下手すると関わるような存在とかの話が漏れれば、色々と面倒な人もいるようで、聞かれない限りは情報を出さなかったらしい。
まぁ、その情報保護は既に役に立っていないようだが。
なぜならば…‥‥
「昨晩出た暗殺者39名、雇われた暴漢25名、その他間者など10名、後は謎の組織によって匿名で捕縛されて出されてきた悪党23名が既に出ている時点で、この情報はほぼ漏れていると思うんだよなぁ‥」
「王族を狙っていたのか、それとも僕らの方に来ていたのか…‥‥」
【数が多すぎますよね】
「個人的にはその謎の組織が一番危なさそうな気がするのだが……」
どうやら昨晩、既にこれだけの怪しい人物たちが都市アルバスに訪れてきていたらしい。
ミニワゼシスターズが出張し、捕縛しまくったようだが、暗殺者などはおそらく王族、間者などは僕らの方かもしくは王族と、狙いが少々わかりにくいのである。
と言うか、これだけの人数が出て来た時点でもう僕らについての情報とか漏れているよね?
「情報統制などはきちんとされていたはずですが……」
「多分、これはこちらの問題なんだろうな……」
王子たちの方が今回のこの件についての見解を出したが、おそらくそれぞれの派閥が原因らしい。
現在、王位継承権はここに居る第1王子マイーナ・ザ・ボラーン、第2王子ゼルドラ・ザ・ボラーン、第3王子イスカンダル・ザ・ボラーン、第4王子ニーズ・ザ・ボラーン、第1王女アルティア・ザ・ボラーン、第5王子ザリック・ザ・ボラーン、第2王女ミスティア・ザ・ボラーン、とあるのだが、彼らにとって王位はどうでもよく、誰がついても文句はないそうだ。
ゆえに、国王にとっては跡を継いでくれる気が無い彼らに頭を悩ませているらしい。
だが、彼らにその気はなくとも、王になってほしいという派閥があるそうなのだ。
その王になってほしいと思う人たちには、割とまともな人が多いのだが…‥‥その中にはやはりというか、屑モドキと言うか、甘い汁を狙うような輩たちもいるらしい。
「で、その者たちに情報が漏れているのか……」
「貴族籍を剥奪したくとも、その後任で揉めたりするし、確実な証拠がないと動きにくいんだ」
「多分、暗殺者もいたことを考えるとここに我々がいる事が知れわたって、ついでに亡き者にしようと考えているのだろう」
「色々と面倒な王族なのに、父上もとい国王陛下はそう簡単に王位継承権放棄をさせてくれないからなぁ‥‥」
はぁっと、王子たちは全員溜息を吐いた。
王女側は吐いてはいないが、少々呆れる様な、困るような表情を浮かべている。
なお、今回彼らがここへ来たのも、それぞれなにかしらのアドバイスとか助言があったそうなのだが……それらが敵対するような派閥によって誘導された可能性もあるらしい。
ここに引っ張って来て、ついでにまとめて始末しようと考えられていたのかな?
……まぁ、王族って大変なんだろうなとは思えるが、僕らの方にはそう関係ない話しだからな。
いやまぁ、戦力狙いとかで来られそうな気もするが、害をなそうとしてきたら返り討ちにする気はある。
そうされる前に、ワゼの手によって相手が全滅しそうだが。……あれ?そう気にしなくても良くないかな。
とにもかくにも、僕らについての情報交換もして、王子たちは僕らについては出来るだけ話さないようにはするらしい。
各派閥のその面倒な輩たちに知れ渡ると、余計に面倒ごとが舞い込んできそうなのでそうしてくれるのであればありがたい。
ひとまずは、一旦王城へ戻るということで、王女が呼んできた他の王族用の馬車に彼らは乗って、都市アルバスから出て行くのであった…‥‥
さりげなく王子2名復活していた模様。
暗殺者がいなくとも、物体Xでやれるんじゃ?というツッコミは放棄したい。
とは言え、これがまた面倒ごとの火種になりそう。
次回に続く!!
……王子たちのセリフと言うか、個人個人を示すのは少々カットされ気味。流石に人数が多いと、小説では誰が誰なのかわかりにくくなるからなぁ……




