表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々のダンジョン~チートスキル【アイテムボックス】と【鑑定】でアラフォーおっさんは成り上がる~  作者: 葵はるか
ダンジョン黎明編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/173

自己処理型水洗トイレを購入したぞ!

 スマートフォンで検索した大多喜町を通っている大通り沿いのホームセンターまで乗用車で移動する。

 

「大店ですね! 旦那様!」


 巫女服に水色の髪なミツハはとても目立つ。

 まずは、庶民の味方であるファッションセンターに入る。


「すごい! 色々な衣類がありますよ! 旦那様っ!」

「そうだな。それよりも、まずは下着と洋服を購入するとしようか」


 ずっと巫女服のままで連れ回すと目立つことから余計な問題ごとに巻き込まれかねない。


「すいません」

「はい! 何でしょうか?」

「うちの……妻に衣服を見繕いたいと思うのですが、じつは海外から来たときに荷物を盗まれてしまったので、見繕って欲しいのですが」


 かなり苦し紛れの嘘。

 話しかけた女性店員さんは、その表情からして理解されていたようで――、「分かりました。どのくらいの御予算をご希望でしょうか?」と、確認してくる。


「予算は――」


 女性の衣類や下着まで取り揃えるとなると、それなりの価格が必要だとネットで見た事がある。

 庶民の味方であるファッションセンターであっても、そこは多めに予算は取っておいた方がいいだろう。


「予算は20万円ほどでお願いします。足りなければ、追加で出します。それと下着と衣服をそれぞれ20着ほど。靴関係も見繕いをお願いできますか?」

「分かりました。それでは、奥様とご相談させて頂いた上でと言う事で如何でしょうか?」

「それでお願いします。ミツハ」

「はい!」


 俺と女性店員との会話をそわそわして聞いていたミツハは、少し怒った口調で反応してくる。


「ミツハの下着と衣服と一式の見繕いを店員さんにお願いしたから、ミツハが欲しいものを購入してくれ」

「いいの?」

「ああ。旦那の甲斐性というやつだな。俺は、ホームセンターで必要な物の手配をしてくるから」

「分かったわ」


 ファッションセンターの女性店員に携帯電話番号を教えて俺は車を運転して同じ国道沿いの近場にあるホームセンターへと向かった。

 ホームセンターに到着したあとは、モデルルームを土台ごとアイテムボックスにぶちこんで移設したこともあり、インフラ関係の配管は、自宅の土台前から数十センチの場所で切断されている。

 そういう事もありモデルルームに本来は備わっていて使えるはずの電気、ガス、水道は全部利用が出来ない。

 上下水道工事も済んでいないので、すぐにトイレや水の利用も出来ない。

 人は生きていく上で下水処理システムは最重要課題で尚且つトイレは大事だ。

 なので、ホームセンターに来た一番の理由は、仮設トイレを購入すること。

 ホームセンターの中を見ていくと価格的には10万円以内で購入できるようで、思っていたよりも安い。

 しばらくウロウロとしていると、駐車場から少し離れた場所に自己処理型水洗トイレというのが置かれていた。

 価格は2500万円。

 しかも設置後の配管工事は不要と書かれていた。


「た、高い……」


 今日、一番のホームセンターで見た最高値価格。

 

「何々、浄化処理を行った水を洗浄水として再利用するため水道はいりませんか……。あと太陽光発電と蓄電池で独立して稼働するために電気もいらないと……」


 これは……、俺が、今、一番欲しいものでは?

 外でレジ係をしているホームセンターの男性を見つける。


「すいません」

「はい。何でしょうか」

「あそこに置いてある自己処理型水洗トイレが欲しいんですが――」

「え? お客様。自己処理型水洗トイレの価格ですが……」


 申し訳なさそうな表情で俺を見てくる男性店員。


「大丈夫です。価格は確認しましたので」

「本当ですか? そうですか……。ようやく買い手が……」

「――え?」

「いえ。なんでもありません。それよりも、お支払いは如何いたしましょうか?」

「現金をとってきます!」


 幸いアイテムボックスには14229個の魔鉱石の在庫がある。

 それを日本ダンジョン冒険者協会に買い取ってもらえば、単価が5000円でも7000万円以上になる。

 すでに銀行窓口は閉まっている時間なので、俺は男性店員に購入する意思を伝えて養老渓谷ダンジョンに併設されている日本ダンジョン冒険者協会に顔を出した。

 俺が顔を出した瞬間に、モーゼが海を割ったかのように冒険者達が道を作ってくれた。


「――あ、あの……佐藤様……本日は、どのような……ご用件で……」


 買取窓口の女性が体を震わせながら、しどろもどろした口調で尋ねてくる。

 どうやら、先ほどの件で俺に横柄な態度を取るのは不味いと周知されたようだ。

 まぁ、それならそれでいいか。


「魔鉱石の買い取りを頼みたい」

「魔鉱石でございますね」


 俺が、アイテムボックスから10000個の魔鉱石を次々と取り出してカウンターの上に乗せていく。

 100個を超えたあたりで、周囲が静まり返り


「あ、あの……、何個ほど魔鉱石がありますか?」

「とりあえず1万個だな」

「――! わ、分かりました。それでは、こちらにお願いできますか?」


 日本ダンジョン冒険者協会の一室に通されたあと、俺から魔鉱石を預かった女性窓口職員は、アタッシュケースを手に戻ってきた。

 時間としては30分ほどだったので、急ぎで対応をしてくれたようだ。

 お礼を言って俺は日本ダンジョン冒険者協会を後にした。

 30分後に、ホームセンターで現金を渡すと流石に男性店員が驚き、店長と副店長と共に現金の確認を始めた。

 それから数十分後。

 ようやく現金の確認が出来たので自己処理型水洗トイレをアイテムボックスに入れてから庶民の味方であるファッションセンターへ向かった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
そんなに急いで家を整える必要ないだろう、一度嫁と話し合って「家が迎え入れる準備が出来てないから、家が出来るまで温泉地の宿でゆっくりしよう」ではいけないのか?
税金対策どうするの?けっこうな所得税を取られると思いますが…
ガス設備は今時オール電化で無いモデルルームが多い、コンロはIHでお湯もエコキュートでなんとかなる屋根にソーラーパネル設置してるのも多いし、なんなら災害対策でプロパンガス設備にしてる所も最近はあるので参…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ