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色の無い夜に・Colorless Night~最凶妖魔王を倒すため最強呪刀を継承した俺は、魔王に反旗を翻した妖魔姫とじれ恋学園生活しながら妖魔を討つ!  作者: 兎森りんこ
第2章 制服の笑み花の涙

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俺、勉強頑張る

 


 今日はハイボールを飲む剣一がリビングで帰ってきた麗音愛に声をかける。


「お、渡してくれた?」


「あぁ御礼言ってたよ」


「あそこのパン、女の子にめちゃ人気だからさ~~

 どした? 玲央、珍しくイラついて」


「え? イラついてなんて、ないよ」


「ふーん? 殺気立ってる」


「そんな事ないって、あのさ、からなんとか雪春さんって人はどういう人?」


「え? 絡繰門(からくもん)雪春さん?

 絡繰門家の長男、時期当主。俺は咲楽紫千だし、やっぱ向こうとは仲悪いもんなんだなぁって

 物心ついた時から思ってたけど、あの人はそういうのが大嫌いで俺にも優しいし

 そういう体制ぶっ壊したいみたいだよ。てなんで?今頃」


「さっきまで椿に勉強教えてた」


「え!? 今!?」


「危険な人では……ないんだよな?」


「ふむぅ……どういう意味で?」


 剣一が顎を撫でる。


「どういう意味って……白夜団の部長として以外に何かある?」


 危険思想を持ったりしていないのか? という意味だ。


「男はみんな危険だろ、椿ちゃんと2人きりになったら」


「またそういう事ばっか言うなよ」


「いや、でもそうじゃん~~でも椿ちゃん、何も言ってないんだろ?

 2人きりで勉強してさ」


「あぁ……」


「じゃ大丈夫だろ、お前以外にも一緒にいても安心な男くらいいるんだろう」


「そう……だね」


「お前以外にもさ」


 そうだな……と麗音愛は呟いて、そのまま風呂場に行った。


「煽ってみたけど、効果はなしか……?」


 剣一は呟く。

 母親は2人の仲をギャンギャン心配しているが

 兄にとっては弟のおじいちゃん化の方が心配なのだ。


 麗音愛も

 シャワーを浴びながら気持ちを整理したが

 椿が大丈夫だと言っている以上は

 口を出すべきではないと決めた。


 本当は、一緒に塾に行けるように

 できないか、ずっと考えていたけれど

 椿の元々持っている力があれば

 それも余計なお世話かもしれない。


 でも、わからないところを聞いてくれなかったのは

 自分じゃ役に立たないと思われたのかなと思うと

 なんだかすごく悔しくて、余裕のあるような雪春の笑みが腹ただしく

 ガシガシと頭を洗った。




「麗音愛おはようー!」


「おはよう」


 いつも以上にご機嫌な椿。


「調子よさそうだね」


「うん! 昨日、母様の夢を

 久々に見たんだ。顔だけ見えた気がした」


「そう……なんだ」


 自殺の瞬間を見た椿でも

 お母さんの夢を見ると嬉しいんだなと麗音愛は思う。

 わかってあげたくても

 椿の境遇は、自分には遠すぎて

 わかるよなんて絶対に言えない。

 雪春の持ってきた舞意杖のおかげ、なのかなと思ったが口に出さずにいた。


「もふもふくんのおかげかな?ふふ」


「……」


「毎日、一緒に寝てるよ」


「そ、そっか」


 ふわふわぎゅーっとジェスチャーする椿を見ると

 なんだか照れくさくなる。


「いつも哀しい夢ばかりで、母様が笑ってる夢すごく久しぶり」


 ぴょんぴょん弾みながら歩くと椿の髪もぴょんぴょん揺れた。


「……」


「あ、ごめん朝から、変な話」


「謝る必要ないよ、今度よければ椿のお母さんの話聞かせて」


「……うん。ありがとう」


 封印して、封印している母様の事なのに、麗音愛になら話せる。

 そう思って麗音愛をジッと見ると、麗音愛も視線に気付いて微笑んだ。


「あと」


「うん?」


「俺、勉強頑張る」


「うん! 私も頑張るね!」


 2人でコツン!と拳を合わせた。





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― 新着の感想 ―
[一言] この嫉妬もカーテンで隠しちゃうのか…… 麗音愛〜気づいて良いと思うんだ。 二人が力を合わせると、多分紅夜なんか目じゃないって気がするんだけどなぁ。 恋せよ少年、君にはその価値があるのだよ、…
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