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加古井の中納言の話

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く家柄です。


 


 樹里に思いを寄せる男達が宴を催しています。


「私は二年前に好き合った女性と別れさせられました」


 加古井かこいの中納言が言いました。


「その女性は大村の御息所みやすどころの知り合いの方で、大村様の口利きで別の男との婚儀が決まっていたのです」


「大村の御息所は先先代の帝の女御だった方だ。あの方に睨まれては朝廷の役職に留まれないと噂だからね。逆らいようがない」


 五人衆筆頭の馨が同情しました。


「噂では、大村様は息女のもみじさまをお妃候補にと考えていらっしゃるとか」


 目黒の少納言が言いました。


「そんな折、樹里様に出会ったのです。もはや私には樹里様しかおりませぬ」


 そう言いながらもしっかり馨の妹である麻耶も狙っている中納言です。


「ばらすな!」


 中納言は口が羽毛並みに軽い地の文に切れました。


 


「樹里様?」


 はるなは樹里が邸にいない事に気づきました。

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