表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/1080

猫の正体

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しい家柄です。


 その樹里を側室にしようとしていた関白の藤原ふじわらの道草みちくさは、実は猫の妖怪でした。


「俺は北の果てにあるお前達が蝦夷えぞと呼んでいる地で最強の猫又だ。正体を知られた以上は、ここにいる者全員を関白同様食ってやる!」

 

 猫の妖怪は開き直って凶悪な顔で皆を脅かしました。


「ひいい!」


 ほとんどの者が怯む中、樹里は笑顔全開です。


「そうなんですか」


 美子よしこ姫は闘志満々です。


(あの猫だけは許してはいけないと感じる。何故?)


 それは前世の因縁だと思う地の文です。


「まずはお前からだ!」


 猫又は樹里に襲いかかりました。


「樹里様!」


 侍女のはるなと愉快な忍びさん達が慌てました。


「そんな紹介の仕方、やめてよ!」


 はるなが地の文に抗議しました。


「高級またたびをあげましょう」


 樹里が言いました。


「にゃおん」


 猫又はたちまち戦意喪失です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ