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樹里、満月の夜を迎える

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人です。


 樹里は関白の藤原ふじわらの道草みちくさに呼ばれ、部屋に行きました。


 樹里は、道草の蓬莱ほうらいの玉の枝が本物ならば、満月の夜に七色に輝くと言い、それを見届けたら側室になると応じました。


(これは偽物だが、七色に輝かせるくらい造作もない)


 道草は狡猾な笑みを浮かべました。どんな笑みなのかわからない地の文です。


 時が過ぎ、日没を迎え、東の空に月が昇って来ました。


 亜梨沙、蘭、美子よしこ姫、五人衆までもが集まっています。


 左京はすでに放心状態です。


(道草公があれほど自信満々なのだから、本物なのだ。私は諦めるしかないのか)


 はるなはそんな左京を哀れみました。


(樹里姫様とは釣り合わないけど、一途なのは確かね)


 遂に月が満ち、枝が七色に輝き出しました。


「さあ姫様、約束は果たしましたぞ」


 道草は勝ち誇った顔で言いました。


「そうなんですか」


 樹里はそれでも笑顔全開です。

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