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道草、地団駄を踏む

 御徒町の樹里は都で一番の美人で、帝のお姉さんでもあります。


 その樹里を巡り、男達が争いを始めようとしておりました。


「樹里姫様、そんな貧乏男と夫婦めおとになったら、苦労致しますぞ。私ならば、決して生活に困らせませぬ」


 加藤の中将が胸を張って言いました。


「ううう!」


 実際に貧乏な左京は反論できません。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。


「おお、では我が邸においでください」


 加藤の中将が言うと、


「苦労を共にしてこその夫婦ではないでしょうか?」


 樹里のまともバージョンが発動しました。


「え?」


 呆気に取られる加藤の中将です。


「参りましょう、左京様」


 樹里は左京の手を取り、その場を去りました。


 


 一方、左大臣の奥方の澄子を見舞った関白の藤原ふじわらの道草みちくさは澄子が方違えで邸を出た後だったので悔しがっていました。


(おのれ、左大臣、俺を愚弄した報いは受けてもらうぞ!)


 道草の顔が凶悪になりました。

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