表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/1080

黒幕の存在

 御徒町の樹里は都で一番の美人です。


 その上、光源氏の君の血を引く家系で更に先代の帝の血も引いています。


 そのせいで、御所の実力者である五人衆が樹里との婚姻を熱望していました。


「それだけの事なら、別に差し支えないのでしょう」


 貧乏貴族で無知な左京が言いました。


「何だと!?」


 左京は悪口を小声で言った地の文に切れました。


「確かに五人衆と夫婦めおとになるだけであれば、左京様の仰る通りです。でもそうではないのです」


 樹里の侍女でありながら、夜遊び女でもあるはるなが深刻な顔で言いました。


「その設定は違う話でしょ!」


 はるなは何でもありのボケをかます地の文に切れました。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。


「左京様もご存知でしょう? 藤原ふじわらの道草みちくさ公のお噂は?」


 はるながその名を出すと、左京はギョッとします。


(全然知らないが、ここは話を合わせよう)


 嫌な汗を掻きながら、左京は思いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ