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加藤の中将、横恋慕する
御徒町の樹里は都一の美人です。
しかも光源氏の君の血を引く高貴な家系でもあります。
貧乏貴族の左京は何故か樹里に好意を寄せられ、このままだと死んでしまうと思い、邸を出ました。
それを罪人が見ていました。
「いつまでそのネタを引っ張るつもりだ!?」
罪人が鬼より恐ろしい顔で切れました。
「だから罪人じゃなくて、加藤の中将だよ!」
完全に面白がっている地の文に加藤の中将は涙目で抗議しました。
「左京め、私より身分が低いくせに樹里姫様と……」
加藤の中将は嫉妬に狂い、左京を亡き者にして食べようとしていました。
「食べねえよ!」
加藤の中将はまた切れました。そして、左京の後をつけました。
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「○事人じゃねえよ!」
加藤の中将は手にした胡桃を隠して言いました。
「あ」
ふと左京を見ると、御所の牛車が止まり、乗せられました。
「どういう事だ?」
首を傾げる加藤の中将です。




