9月2日/侑eyes 心を癒して
ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)
この作品はフィクションです。
登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、
実際の物とは一切関係ありません。
初めて読む方は、本編からご覧ください。
ーboy and girls' aspectsとは?ー
このモードは主人公の視点ではなく、
君の魂に抱かれての主人公以外の登場人物の視点です。
これにより、より世界観がわかりやすくなります。
※目次の場合、下に行くほど時間が最新です。
俺達は今、林の中を歩いている。
俺達は何をするべきなのか?
何を探すべきか?
いや、それを俺達は探している。
「よっし!ようやく街に出た!」
粢先輩は山奥に住んでいる人のようにいう。
確かにようやく町に出た。
久々でもないが、なんだか懐かしい。
「長かったな~~~!」
聖夜は街を眺める
俺達は待望の町に出る。
「そうだな」
確かに長かったのか?
でも会話が弾んでいたから短く感じた。
「う~~~ん~~~」
菜月は背伸びをする。
「みんな、少しは羽を伸ばそう」
「そうですね、粢先輩」
こんな緊張感がずっと続くのはさすがに心に良くない。
羽を伸ばすのも悪くはない。
「まぁ、とりあえず公園に行きませんか?」
聖夜は笑顔で粢先輩をエスコートする。
「そうだな」
先輩は聖夜の提案に従い、近くの公園に向かう。
「菜月?大丈夫か?」
「うん!大丈夫よ!」
菜月の元気な声が聞けた。
なんか久しぶりな気がする。
「随分と広い公園だな……」
公園に着いくなり、粢先輩は感想を漏らす。
確かに大きな公園。
大草原という言葉が合っているかもしれない。
俺達は、休憩場のようなところへ向かう。
「こんなとこがあったのね……」
菜月も公園を見渡す。
「確かにな」
俺も知らなかった。
この公園も静寂に包まれていた。
俺達は椅子に腰を下ろした。
ちゃんとテーブルもある。
「ふぅ~~~」
粢先輩が息を漏らす。
ようやく落ち着ける時間が訪れたようだ。
「皆で遊ぼうぜ!!」
聖夜は高らかにそういう。
遊ぶか……。
「そうだな!遊ぶか!」
粢先輩もその話に乗る。
俺もなんだかワクワクしてきた。
「でも、何して遊ぶの?」
……。……。……。
確かに菜月のいう通りだな……何して遊ぶんだ?
俺は聖夜の方を見る。
「安心しろ!既に準備は整っている!」
聖夜がケースをテーブルに置く。
すると聖夜がゆっくりとケースを開け始めた。
「麻雀っ!?」
そのケースの中に納まっていたのは麻雀の牌。
それと、得点棒など……。
「いつ持ってきたんだ?」
「ふぅ……デパートでぱくってきたのさ!」
すると粢先輩が身を乗り出し、牌を見つめる。
「ほぉ~~~」
確かに此処には4人いる。
ちょうど人数的にジャスト。
「今、此処で俺達の結束を固めたい。さぁ!やるぞ!!」
なんだか無茶苦茶だ……。
すると、聖夜はセットを始める。
俺は粢先輩を視る。
「粢先輩はいいんですか?」
「いっておくが、腕には自信がある」
なんと!
麻雀のやり方を知っているのか?
なら、話は早い。
菜月もやり方は知っている。
昔、俺達の間で流行った。
それが麻雀。
久しぶりにするな……。
まぁ、丁度良いハンデか……。
ウフフフ……。
「では、始めようか……」
聖夜が捨て牌を出す。
それと、同時に……。
『ドカ―――――ンッ!!!』
「ちょっわぁっ―――――!!!」
不意に響いた大音響で、聖夜は腰を抜かす。
「爆発音!?」
俺はその場を立ち上がった。
近くで爆発音がした。
また、戦闘なのか……?
「くそ……離れるぞ!!」
粢先輩はそういうと爆発音がした逆の方向へ走り出す。
確かに此処は爆音がした所から近い。
なら、逃げた方が良い。
「聖夜!菜月!逃げるぞ!」
「わ、わかってるっわよ!」
「おい!麻雀は!?」
聖夜は麻雀の心配をする。
心配する方向が間違っているような……。
「置いてけ!!」
「マジかよっ!?」
「当たり前だろ!?」
俺達は先輩と共に、爆弾音がした所から離れていく。
「粢先輩!何処まで行くんですか!?」
「できるだけ離れろっ!!」
俺達は走り続ける。
安全と言える場所まで。




