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君の魂に抱かれて  作者: 皐月-Satsuki-
boy and girls' aspects
84/136

9月2日/侑eyes    心を癒して

ー君の魂に抱かれてー(きみのこころにだかれて)


この作品はフィクションです。

登場する人物・団体・地名・事件・世界設定などは全て架空の物であり、

実際の物とは一切関係ありません。

初めて読む方は、本編からご覧ください。



ーboy and girls' aspectsとは?ー


このモードは主人公の視点ではなく、

君の魂に抱かれての主人公以外の登場人物の視点です。


これにより、より世界観がわかりやすくなります。


※目次の場合、下に行くほど時間が最新です。



俺達は今、林の中を歩いている。

俺達は何をするべきなのか?

何を探すべきか?

いや、それを俺達は探している。


「よっし!ようやく街に出た!」


粢先輩は山奥に住んでいる人のようにいう。

確かにようやく町に出た。

久々でもないが、なんだか懐かしい。


「長かったな~~~!」


聖夜は街を眺める

俺達は待望の町に出る。


「そうだな」


確かに長かったのか?

でも会話が弾んでいたから短く感じた。


「う~~~ん~~~」


菜月は背伸びをする。


「みんな、少しは羽を伸ばそう」


「そうですね、粢先輩」


こんな緊張感がずっと続くのはさすがに心に良くない。

羽を伸ばすのも悪くはない。


「まぁ、とりあえず公園に行きませんか?」


聖夜は笑顔で粢先輩をエスコートする。


「そうだな」


先輩は聖夜の提案に従い、近くの公園に向かう。


「菜月?大丈夫か?」


「うん!大丈夫よ!」


菜月の元気な声が聞けた。

なんか久しぶりな気がする。


「随分と広い公園だな……」


公園に着いくなり、粢先輩は感想を漏らす。

確かに大きな公園。


大草原という言葉が合っているかもしれない。


俺達は、休憩場のようなところへ向かう。


「こんなとこがあったのね……」


菜月も公園を見渡す。


「確かにな」


俺も知らなかった。

この公園も静寂に包まれていた。


俺達は椅子に腰を下ろした。

ちゃんとテーブルもある。


「ふぅ~~~」


粢先輩が息を漏らす。

ようやく落ち着ける時間が訪れたようだ。


「皆で遊ぼうぜ!!」


聖夜は高らかにそういう。

遊ぶか……。


「そうだな!遊ぶか!」


粢先輩もその話に乗る。

俺もなんだかワクワクしてきた。


「でも、何して遊ぶの?」


……。……。……。


確かに菜月のいう通りだな……何して遊ぶんだ?

俺は聖夜の方を見る。


「安心しろ!既に準備は整っている!」


聖夜がケースをテーブルに置く。

すると聖夜がゆっくりとケースを開け始めた。


「麻雀っ!?」


そのケースの中に納まっていたのは麻雀の牌。

それと、得点棒など……。


「いつ持ってきたんだ?」


「ふぅ……デパートでぱくってきたのさ!」


すると粢先輩が身を乗り出し、牌を見つめる。


「ほぉ~~~」


確かに此処には4人いる。


ちょうど人数的にジャスト。


「今、此処で俺達の結束を固めたい。さぁ!やるぞ!!」


なんだか無茶苦茶だ……。

すると、聖夜はセットを始める。

俺は粢先輩を視る。


「粢先輩はいいんですか?」


「いっておくが、腕には自信がある」


なんと!

麻雀のやり方を知っているのか?

なら、話は早い。


菜月もやり方は知っている。

昔、俺達の間で流行った。

それが麻雀。


久しぶりにするな……。

まぁ、丁度良いハンデか……。

ウフフフ……。


「では、始めようか……」


聖夜が捨て牌を出す。

それと、同時に……。


『ドカ―――――ンッ!!!』


「ちょっわぁっ―――――!!!」


不意に響いた大音響で、聖夜は腰を抜かす。


「爆発音!?」


俺はその場を立ち上がった。

近くで爆発音がした。

また、戦闘なのか……?


「くそ……離れるぞ!!」


粢先輩はそういうと爆発音がした逆の方向へ走り出す。

確かに此処は爆音がした所から近い。

なら、逃げた方が良い。


「聖夜!菜月!逃げるぞ!」


「わ、わかってるっわよ!」


「おい!麻雀は!?」


聖夜は麻雀の心配をする。

心配する方向が間違っているような……。


「置いてけ!!」


「マジかよっ!?」


「当たり前だろ!?」


俺達は先輩と共に、爆弾音がした所から離れていく。


「粢先輩!何処まで行くんですか!?」


「できるだけ離れろっ!!」


俺達は走り続ける。

安全と言える場所まで。



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